TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2017年7月9日放送)

TOKIO HOT 100 2017-07-09 放送回ランキング ランキング

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2017年7月9日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2017年7月9日放送回)。

この週の音楽シーン

2017年7月9日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、CALVIN HARRIS FEAT. PHARRELL WILLIAMS, KATY PERRY AND BIG SEANの「FEELS」だった。カルヴィン・ハリスと言えば長らくEDMシーンの牽引者として大箱を揺らすアンセムを量産してきたイメージが強いが、この時期の彼はソロアーティストとしての作家性をぐっと前に出し、ファンクやディスコ、ソウルのグルーヴを軸にした開放的なサウンドへと舵を切っていた。「FEELS」もその延長線上にある一曲で、シンセの音色や跳ねるベースラインに往年のブラックミュージックへの憧憬がにじみ、そこにファレル・ウィリアムスの軽やかな声、ケイティ・ペリーのポップな存在感、ビッグ・ショーンのラップが重なることで、真夏の午後にふさわしい多幸感が生まれていた。プロデューサーとしての職人性と、ポップスターたちを自在に配置するキャスティング能力の両方が発揮された楽曲であり、2017年という年がEDM一辺倒から抜け出し、より有機的でメロウなダンスミュージックへと移行していく過渡期であったことを象徴していたと言える。

興味深いのは、同じ週のチャートにケイティ・ペリー自身の「BON APPETIT」も3位で並んでいた点だ。一人のアーティストが異なる曲・異なる立ち位置で同時にトップ10入りする光景は、当時の洋楽ポップシーンの層の厚さと、フィーチャリングという形態がいかに機能していたかを物語っている。またDAVID GUETTA FEAT. JUSTIN BIEBERの「2U」、DJ KHALED FEAT. RIHANNA AND BRYSON TILLERの「WILD THOUGHTS」も上位に位置し、ダンスミュージックの担い手であるDJ/プロデューサー勢が、ボーカリストを迎え入れる形でポップチャートの中心を占めていたことがうかがえる。ジャンルの垣根を越えたコラボレーションが常態化し、誰と誰が組むかという話題性そのものがヒットの原動力になっていた時代の空気を、このTOP10は色濃く映し出している。

邦楽勢にも目を向けたい。SUCHMOSの「WIPER」が2位につけているのは象徴的で、シティポップ的な質感とロックバンドとしてのライブ感を併せ持つ彼らのサウンドは、当時の日本の若いリスナーの気分と強く共振していた。CORNELIUSの「いつか/どこか」は音響的な緻密さで独自の個性を放ち、秦基博の「GIRL」はシンガーソングライターらしい丁寧な歌世界を提示していた。RIRIの「RUSH」やベテラン・奥田民生の「エンジン」も含め、洋楽の潮流と並走しながらも日本語詞のポップスやロックが独自の存在感を保っていたことが、このチャートの構成からも見て取れる。

そしてLIAM GALLAGHERの「WALL OF GLASS」がランクインしていたことも見逃せない。オアシス解散後、兄ノエルに比べてソロ活動が遅れていたリアムがついに本格始動した時期であり、荒々しいロックンロールへの回帰を示すこの楽曲は、EDMやヒップホップが主流を占める中で異彩を放っていた。ジャンルもスタイルも国籍も異なる楽曲が一つのチャートに同居していたこの週のTOP10は、2017年夏という時代の多様性と、音楽シーン全体の潮目の変化を静かに、しかし確かに記録していたのである。

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2017年7月9日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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