TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2017年3月26日放送)

TOKIO HOT 100 2017-03-26 放送回ランキング ランキング

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2017年3月26日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2017年3月26日放送回)。

この週の音楽シーン

2017年3月26日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、エド・シーランの「SHAPE OF YOU」だった。この曲はカリブ海のダンスホールやトロピカルハウスのリズムを大胆に取り入れた一曲で、シンガーソングライターとしてアコースティックなイメージが強かったシーランが、より踊れるポップスへと踏み出した象徴的な楽曲として世界中で話題を集めていた時期にあたる。ミニマルなビートの上に彼特有のメロディセンスが乗ることで、ラジオでもクラブでも自然に馴染む懐の深さを備えており、この週のチャート上位を見渡しても、その「踊れるポップス」という流れは色濃く反映されている。

例えば5位のカルヴィン・ハリスはフランク・オーシャンとミーゴスを迎えた「SLIDE」で、フロア仕様のトラックメイカーとしての手腕を発揮しつつ、当時のヒップホップ/R&B的な質感を巧みに取り込んでいた。6位のケイティ・ペリーは「CHAINED TO THE RHYTHM」でスキップ・マーリーと共演し、レゲエのグルーヴを取り入れながらも社会的なメッセージ性を帯びたサウンドを提示している。8位のブルーノ・マーズ「THAT’S WHAT I LIKE」は、往年のR&Bやファンクへのオマージュを感じさせるスムーズな一曲で、こうした顔ぶれを見ると、2017年前後のポップシーンが国境やジャンルを越えたグルーヴ志向へと大きく舵を切っていたことがよくわかる。

一方で、3位には映画「ラ・ラ・ランド」のサウンドトラックから「ANOTHER DAY OF SUN」がランクインしている。この年はアカデミー賞をめぐる話題も含めて同作が世界的なムーブメントを起こしており、ミュージカル映画の音楽がポップチャートに食い込むという、通常のヒットチャートではあまり見られない現象が起きていた点も興味深い。10位にはスティーヴィー・ワンダーとアリアナ・グランデが共演した「FAITH」がランクインしており、映画音楽がチャートを彩っていたことがうかがえる。往年の名匠と当代きってのポップスターの共演は、世代を超えたポップミュージックの循環を象徴する組み合わせだった。

邦楽勢では2位にYUKIの「さよならバイスタンダー」、9位にKEYTALKの「SUMMER VENUS」がランクイン。海外の大型ヒットが並ぶ中で、日本のアーティストが独自のポップセンスやバンドサウンドで拮抗していたことは、このチャートが単なる洋楽ランキングではなく、国内外の垣根なく「今聴かれている音楽」を映し出す場であったことを物語っている。

また4位のロードは「GREEN LIGHT」で、シンセを軸にしたエモーショナルなサウンドプロダクションへと表現の幅を広げており、7位のチェインスモーカーズとコールドプレイの共演曲「SOMETHING JUST LIKE THIS」は、EDMとロックバンドという異なる出自のアーティストが融合する当時ならではの組み合わせだった。ジャンルの垣根が溶け合い、コラボレーションが当たり前になっていく過渡期の空気を、このTOP10全体から感じ取ることができる。

「SHAPE OF YOU」が1位に立ったこの週は、シンガーソングライターの内省的な表現とダンスミュージックのグルーヴが交差し、映画音楽やコラボレーション曲が違和感なく並存する、実に多層的なポップシーンの断面を切り取っていたと言えるだろう。

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2017年3月26日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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