TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1995年12月17日放送)

TOKIO HOT 100 1995-12-17 放送回ランキング ランキング

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1995年12月17日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1995年12月17日放送回)。

この週の音楽シーン

1995年12月17日放送分の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、THE BEATLESの「FREE AS A BIRD」だった。この曲は、解散から四半世紀以上を経たビートルズが、ジョン・レノンが遺した自宅デモテープをポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの3人が手を加えて完成させたという、音楽史上でも稀有な成り立ちを持つ楽曲だ。折しもこの時期は、膨大な未発表音源や映像をまとめた大型企画「アンソロジー」がテレビ番組・書籍・アルバムという多角的な形で世界中に展開されていた真っ只中で、この新曲はその象徴的な一曲として、往年のファンだけでなく新しい世代のリスナーにもビートルズという存在を強く印象づけた。ジョンの声が新しい演奏の中に蘇るという体験は、当時のリスナーにとって特別な感慨をもたらしたに違いない。

この週のチャートを見渡すと、90年代半ばならではの多様な音楽性が並んでいるのも興味深い。2位にはUKのガールグループ、ETERNALによる「POWER OF A WOMAN」。3位にはWHITNEY HOUSTONの「EXHALE(SHOOP SHOOP)」がランクインしているが、これは同年公開の映画「ウェイティング・トゥ・エクスヘイル」のサウンドトラックからのシングルで、当時のR&B/ポップスシーンにおける映画とのタイアップの強さを物語っている。4位のMADONNA「YOU’LL SEE」も、彼女のキャリアの中では静かで内省的なバラードとして異彩を放つ楽曲だ。

5位のWENDY MOTEN「CHRISTMAS TIME」は、放送日が12月ということもあり季節感を添えるナンバーとして耳に残った人も多いだろう。6位のENYAによる「ANYWHERE IS」は、アルバム『メモリー・オブ・トゥリーズ』からのシングルで、彼女ならではの幻想的で重層的なサウンドスケープが、慌ただしい年末のラジオに一服の清涼感をもたらしていたはずだ。

7位のLOVE CITY GROOVEは、当時のイギリスで盛り上がっていたユーロダンス/ヒップホップ的なグルーヴを持つグループで、こうした軽快なダンスミュージックが上位に食い込んでくるのも90年代半ばのチャートらしい光景だ。8位のQUEEN「HEAVEN FOR EVERYONE」は、フレディ・マーキュリーの死後に発表されたアルバム『メイド・イン・ヘヴン』からのナンバーで、こちらもビートルズの1位と同様に、亡きメンバーの声や存在を残されたメンバーたちが形にするという、90年代半ばに象徴的だった「不在のアーティストとの共同作業」というテーマを共有している。この週のチャートの中で、レノンとフレディという二人の不在のカリスマが、それぞれの形で新曲として蘇っていたことは、振り返ってみると非常に印象深い偶然と言えるだろう。

9位のTHE PRESIDENTS OF THE UNITED STATES OF AMERICAによる「LUMP」は、当時のオルタナティブ・ロックシーンから出てきたシンプルでパンチの効いたナンバーで、グランジ以降のUSロックの空気感を伝えている。10位のTHE PASADENASは、UKのソウル/ポップグループとして知られており、「ROUND AND ROUND」はメロディアスで洗練されたサウンドが特徴だ。

こうして並べてみると、この週のTOP10は、往年のレジェンドたちの再生・追悼といった重厚なテーマと、当時最先端のダンスミュージックやオルタナティブロックの軽快さが同居する、実に90年代半ばらしい多彩な一週間だったことがわかる。ビートルズの新曲が1位を飾ったという事実は、単なる懐古趣味ではなく、当時のリスナーが「新しい音楽」としてそれを受け止めていたことの証でもある。

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1995年12月17日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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