TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年5月10日放送)

TOKIO HOT 100 2020-05-10 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

2020年5月10日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年5月10日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年5月10日という日付を思い出すと、まず胸に浮かぶのは「外に出られない春」という感覚だ。新型コロナウイルスの影響で緊急事態宣言下にあり、多くの人が自宅で過ごすなか、ラジオやストリーミングを通じて新しい音楽と出会う時間が増えていた時期でもある。そんな週に「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのが、RINA SAWAYAMAの「BAD FRIEND」だった。日本出身でロンドンを拠点に活動する彼女は、この頃すでに海外の音楽メディアから熱い視線を送られており、日本のリスナーの間でもその名前が急速に広まっていた時期にあたる。「BAD FRIEND」は、90年代から2000年代のR&Bやポップスのエッセンスを吸収しながら、現代的なプロダクションで再構築したような楽曲で、友情の複雑さや距離感を描くテーマ性も含めて、当時のシティポップ再評価やノスタルジー志向の流れとも共振する一曲だった。国境やジャンルを軽やかに越えていく彼女の存在感は、まさにこの時代の音楽シーンが向かっていた方向性を象徴していたように思う。 TOP10を見渡すと、その多様性がこの週の面白さを物語っている。2位には東京スカパラダイスオーケストラの「倒れないドミノ」がランクインし、日本のバンドシーンが持つ骨太なグルーヴを提示。3位のmillennium paradeは常田大希を中心としたプロジェクトとして、ジャンルを軽々と横断するクリエイティビティで注目を集めていた。4位のあいみょんはこの時期、J-POPのフィールドで確固たる支持を得ていたシンガーソングライターであり、「裸の心」のような楽曲には彼女らしい率直な言葉選びが息づいている。 海外勢では5位にThe 1975、7位にHazel English、9位にHailee Steinfeldといった名前が並び、洋楽と邦楽が同じ土俵で語られるこの番組らしいバランスが感じられる。The 1975はこの時期、インディーロックとポップスの境界を揺らす存在として世界的に評価が高まっており、そのサウンドは日本のリスナーにも確実に浸透していた。6位には藤井 風の「優しさ」。岡山出身のシンガーソングライターとして本格的なブレイク前夜にあたるこの時期、彼のソウルフルな歌声とピアノは、じわじわとリスナーの心を掴みつつあった。 8位のゲスの極み乙女。は、バンドとしての実験精神を保ちながら新曲を届け続けていた時期であり、10位のATTRACTIONSのようなアーティストの存在は、番組が新しい才能を積極的に紹介する場であったことを示している。 外出が制限されるなかで、こうしたチャートは「今、世界とつながっている」という実感を与えてくれる存在だった。RINA SAWAYAMAという日本にルーツを持つアーティストが海外シーンで評価され、それが日本のチャートの頂点に立つという構図は、後にさらに顕著になっていく「ボーダーレスな音楽の聴き方」の予兆だったとも言えるだろう。あの春、自宅の部屋で流れていたこの週のTOP10を思い出すと、閉塞した状況のなかでも音楽が確かに前を向いて動いていたことが伝わってくる。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

2020年5月10日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

次の週(2020年5月17日) »

いい音で聴くなら[PR]

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました