TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1991年2月17日放送)

TOKIO HOT 100 1991-02-17 放送回ランキング ランキング

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1991年2月17日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1991年2月17日放送回)。

この週の音楽シーン

1991年2月17日の「TOKIO HOT 100」で1位を飾ったのは、スティングの「ALL THIS TIME」だった。この曲はアルバム『ソウル・ケージズ』からのシングルで、父の死という個人的な出来事を経て生まれた作品として知られている。ポリスというロックバンドを率いた男が、ジャズやワールドミュージックの語法を取り込みながら、内省的で成熟した音楽を作るソロアーティストへと変貌を遂げていた時期であり、この曲にもそうした落ち着いた深みが漂っている。派手なビートやダンサブルなアレンジで押すのではなく、じっくりと聴かせる構成が、1位という結果につながったのだろう。

この週のチャート全体を見渡すと、実に多様な音楽性が並んでいるのが興味深い。2位のC&Cミュージック・ファクトリー「GONNA MAKE YOU SWEAT」は、当時勃興していたハウス/ダンスミュージックの象徴的な存在で、クラブカルチャーがメインストリームに浸透していく流れを体現していた。一方でスティーヴィー・Bの「BECAUSE I LOVE YOU」やサーフェスの「THE FIRST TIME」といったスウィート・ソウル/R&Bバラードも上位に食い込んでおり、ダンスとバラードが同居する当時のアメリカン・ポップスの豊かさが伝わってくる。

グロリア・エステファンの「COMING OUT OF THE DARK」も見逃せない。彼女は前年に大きな事故に遭い、そこからの復帰を果たした時期であり、タイトル通り「暗闇から抜け出す」という言葉が重みを持って響いていた。こうした背景を知ると、単なるヒット曲としてだけでなく、アーティストの人生そのものが刻まれた一曲として聴こえてくる。

また、ペット・ショップ・ボーイズの「BEING BORING」やジャネット・ジャクソンの「LOVE WILL NEVER DO」、アレキサンダー・オニールの「ALL TRUE MAN」といった顔ぶれからは、英米それぞれのポップス/ソウルの成熟期にあった層の厚さがうかがえる。ジャネット・ジャクソンはこの時期、ジャム&ルイスとのタッグでR&Bの新しい方向性を打ち出しており、後のポップシーンに与えた影響は計り知れない。

マライア・キャリーの「SOMEDAY」がランクインしているのも象徴的だ。前年にデビューした彼女は瞬く間にトップアーティストへと駆け上がっており、90年代のディーヴァ・シンガーの時代の幕開けを予感させる。そしてLLクールJの「AROUND THE WAY GIRL」は、当時のヒップホップがポップチャートに本格的に食い込み始めていたことを示す一曲だ。

こうして振り返ると、この週のTOP10は、ロックの内省的深化、ダンスミュージックの台頭、R&Bバラードの成熟、そしてヒップホップの浸透という、90年代前半のポップスシーンの縮図のような多様性を見せている。その頂点にスティングという、ジャンルを軽々と越境する成熟したアーティストが立っていたことは、この時代の音楽シーンの奥行きを象徴しているように思える。

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1991年2月17日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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