TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1991年11月24日放送)

TOKIO HOT 100 1991-11-24 放送回ランキング ランキング

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1991年11月24日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1991年11月24日放送回)。

この週の音楽シーン

1991年11月24日のJ-WAVE「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、マライア・キャリーの「EMOTIONS」だった。1990年のデビュー作で圧倒的な歌唱力と楽曲のクオリティを示した彼女が、セカンド・アルバムの表題曲として放ったこの一曲は、ホイッスル・トーンと呼ばれる超高音域を惜しみなく披露しながらも、決して技巧に溺れることなく、ダンサブルなグルーヴに乗せてポップスとしての完成度を高めていた。デビュー作の重厚なバラード路線から一転、よりアッパーで開放的な音作りへと舵を切ったことは、彼女がシンガーとしてだけでなく、時代の空気を読み取るアーティストとしても成長していたことを物語っている。

この週のチャート全体を眺めると、90年代初頭という時代の多様性が色濃く反映されている。2位のリサ・スタンスフィールドは英国出身ながらブラック・コンテンポラリーを見事に消化し、ソウルフルな歌声で欧米問わず支持を集めていたシンガーだ。3位のジェネシスは、フィル・コリンズを中心に据えたバンドとして80年代からロックの主流を歩み続け、この時期もなお現役感を保っていたことがうかがえる。一方4位には、アイルランド出身のエンヤが名を連ねる。幻想的でヒーリング的なサウンドスケープは、当時のポップ・シーンにおいて独自の存在感を放っており、ケルト音楽をルーツにしながらも打ち込みと多重録音を駆使した音作りは、後のヒーリング・ミュージックやアンビエントの潮流にも影響を与えたと言える。

6位のマイケル・ジャクソンの「BLACK OR WHITE」も見逃せない。人種や差別といった社会的テーマを扱いながら、ロックとポップとダンスを融合させたサウンドは、彼のアーティストとしての挑戦心を象徴していた。10位にはプリンスの名前もあり、ニュー・パワー・ジェネレーションを率いての「CREAM」は、ファンクとロックンロールを大胆に融合させたセルフプロデュース感満載のナンバーだ。こうして見ると、この週のTOP10は、黒人音楽のルーツを持つポップスと、欧州発のロックやニューエイジ的なサウンドが並存し、ジャンルの垣根が徐々に溶け合っていく90年代初頭のグローバルな音楽シーンの縮図のようでもある。

また、7位のリチャード・マークスや9位のシェレル、8位のエヴリシング・バット・ザ・ガールといった顔ぶれも、当時のAORやソウル、UKポップの成熟度を伝えている。派手さだけでなく、歌唱力や楽曲の作り込みが評価される土壌があったことが、このチャートからも読み取れる。

マライア・キャリーの「EMOTIONS」が1位を飾ったこの週は、90年代という新しい音楽の時代が本格的に幕を開けようとしていた節目でもあった。ボーカリストとしての表現力の限界に挑みながらも、あくまでポップソングとしての親しみやすさを失わない絶妙なバランス感覚。それこそが、彼女がこの後長きにわたって第一線であり続けた理由の一端を、この曲の中に見ることができるだろう。

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1991年11月24日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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