TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2003年3月9日放送)

TOKIO HOT 100 2003-03-09 放送回ランキング ランキング

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2003年3月9日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2003年3月9日放送回)。

この週の音楽シーン

2003年3月9日放送回のTOKIO HOT 100で1位に輝いたのは、ロシア出身の女性デュオ、t.A.T.u.の「ALL THE THINGS SHE SAID」だった。緊迫感のあるストリングスと重低音のビートに乗せて畳みかけるように歌われるこの曲は、扇情的な演出のミュージックビデオも含めて世界中で大きな話題を呼び、日本でも洋楽ファンの枠を超えて注目を集めた一曲だ。東欧発のポップグループが英語詞で世界市場に切り込んでいくという構図自体が当時としては新鮮で、グローバル化しつつあったポップミュージックの潮流を象徴する存在でもあった。この曲がTOKIO HOT 100という都市型のFM局のチャートで首位に立っていたことは、J-WAVEがリスナーに提示していた「洋楽と邦楽を等価に並べる」感覚をよく表しているといえる。

2位のスガシカオ「サヨナラ」は、ファンクを軸にしながらも情感豊かなメロディーラインで聴かせる楽曲で、日常の機微をすくい取るような歌詞世界を得意とする彼らしい仕上がりだった。3位のBONNIE PINK「TONIGHT, THE NIGHT」は、透明感のある歌声と洋楽的なアレンジ感覚を併せ持つ楽曲で、日本人アーティストでありながら海外のポップスと並んでも遜色ない存在感を放っていた。4位のFANTASTIC PLASTIC MACHINE「REACHING FOR THE STARS」は、渋谷系の流れを汲みつつラウンジやハウスの要素を取り込んだ田中知之の音楽性がよく出た一曲で、当時の東京の夜のクラブカルチャーとも地続きの空気をまとっていた。

5位には宇多田ヒカルの「COLORS」がランクインしている。透き通るようなボーカルと洗練されたトラックメイキングは、この時期の宇多田ヒカルが確立していた音楽的な完成度の高さを改めて示すものだった。6位のSPEECH「CRUISIN’ IN MY SUPER BEETLE」、7位の椎名林檎「茎 ~大名遊ビ編~」、8位のCRAZY KEN BAND「あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。」と、個性の強いアーティストたちが並ぶあたりにもこの番組らしい選曲の幅の広さが感じられる。椎名林檎は和のモチーフを大胆に取り入れた独自の美学で、CRAZY KEN BANDは横浜発のムーディーなラテン・ソウルの感覚で、それぞれ他にはない存在感を放っていた。

9位のロビー・ウィリアムズ「FEEL」は、UKポップ・シーンを代表するソロアーティストとしての彼の実力を伝えるバラードで、壮大なサウンドスケープと普遍的なメロディーが多くのリスナーの心をとらえた楽曲だ。10位のPUSHIM「I WANNA KNOW YOU」は、沖縄出身のレゲエシンガーとして独自のポジションを築いていた彼女らしい、伸びやかで芯のある歌声が印象的な一曲だった。

こうして振り返ると、この週のトップ10は洋楽と邦楽、メジャーとインディー的な感性、ダンスミュージックからバラードまでが違和感なく並ぶ、実に多層的なラインナップだったことがわかる。t.A.T.u.の刺激的なポップソングを頂点に据えつつ、国内アーティストたちの多彩な音楽性がそれを取り囲むという構図は、2003年前後の東京の音楽シーンが持っていた雑食性と自由さを、今聴いても鮮やかに伝えてくれる。

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2003年3月9日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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