TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2015年10月4日放送)

TOKIO HOT 100 2015-10-04 放送回ランキング ランキング

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2015年10月4日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2015年10月4日放送回)。

この週の音楽シーン

2015年10月4日放送回のTOP10を眺めると、この年の秋という時期がどんな空気だったかがくっきり浮かび上がってくる。1位に輝いたのはジャスティン・ビーバーの「WHAT DO YOU MEAN?」。ティーンアイドルとして一時代を築いた彼が、私生活の混乱や不安定な時期を経て、大人のアーティストとして仕切り直しを図った復活作である。トロピカルな管楽器のフレーズと軽やかなビート、そして低く落ち着いたヴォーカルは、それまでのキャッチーなポップとは一線を画す成熟を感じさせ、リリース直後から世界中のチャートを席巻していた。この曲は後にスクリレックスらが制作に関わったアルバム「Purpose」への布石ともなり、EDMとポップスの融合、いわゆる「トロピカルハウス」的な質感が主流に躍り出る流れを象徴する一曲だった。当時のポップシーンは、四つ打ちのダンスミュージックがラジオでも当たり前に流れる時代へと移行しつつあり、ビーバーの1位獲得はその転換点を体現していたと言える。

一方で国内勢も存在感を放っていた。2位の秦基博「Q&A」は、深く内省的な歌詞世界と力強い歌唱で支持を集めるシンガーソングライターらしい一曲。3位のサカナクション「新宝島」は、独特のグルーヴ感とダンスミュージック的なアプローチを持ちながらも歌謡曲的なメロディを内包した楽曲で、当時映画のタイアップも話題となり幅広い層に届いていた。バンドサウンドと電子音楽の境界を軽やかに越えていく彼らの姿勢は、この時期の邦楽ロックシーンにおける一つの到達点だったように思う。7位のtofubeats feat. Dream Ami「POSITIVE」も見逃せない。トラックメイカーとしてクラブミュージックの文脈から出発したtofubeatsが、アイドルシンガーをフィーチャーしてポップフィールドに切り込んでいくという構図は、当時のインディーとメインストリームの融合を象徴していた。

海外勢に目を向けると、5位のCHVRCHES「CLEAREST BLUE」はスコットランド出身のシンセポップ・トリオによる一曲で、80年代的なシンセサウンドを現代的な質感で再構築するスタイルが特徴的だった。9位にはニューオーダーの「RESTLESS」がランクイン。80年代からポストパンク/エレクトロニックの領域を切り拓いてきたベテランバンドが、この時期にニューアルバムを発表し、再び新しい世代のリスナーの耳に届いていたことは象徴的だ。10位のスカイラー・スペンス「CAN’T YOU SEE」は、ヴェイパーウェイヴやフューチャーファンクといったインターネット発のムーブメントから頭角を現した存在で、80年代的なディスコやシティポップの質感を再解釈するセンスが新鮮に響いていた。ジャンルの垣根が薄れ、過去のサウンドが新しい文脈で蘇る、そんな時代の空気をこのランキングは映し出している。

JUJUの「WITH YOU」やレッドフーの「WHERE THE SUN GOES」も含め、このチャートはJ-POPと洋楽、メインストリームとインディー、過去の遺産と新しい潮流とが並列に響き合う瞬間を切り取っている。2015年秋という一断面において、ポップミュージックがどれほど多様な方向へ枝分かれしながらも共存していたか、その豊かさを今聴き返しても実感できるはずだ。

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2015年10月4日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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