2015年6月21日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2015年6月21日放送回)。
この週の音楽シーン
2015年6月21日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、星野源の「SUN」だった。当時の星野源は俳優としての露出も増え、ミュージシャンとしての評価と親しみやすさが同時に高まっていた時期にあたる。「SUN」はドラマ主題歌として広く知られるようになった楽曲で、ファンクやソウルのグルーヴを軸にしながらも、どこか歌謡曲的な親しみやすさを併せ持つ作りが特徴的だった。難解な音楽的要素をポップスの文法に落とし込む手腕は、この曲でひとつの完成形を見せたと言ってよい。洋楽志向の強いリスナーにも邦楽ファンにも自然に届く懐の深さが、TOKIO HOT 100という洋邦混合チャートの1位にふさわしい存在感を放っていた。
2位のSUPERFLY「BEAUTIFUL」、4位の秦基博「水彩の月」、7位のMr.Children「未完」といった顔ぶれは、2015年当時のJ-POPがバンドサウンドやシンガーソングライター的な表現に厚みを持たせていたことを物語る。派手なプロダクションよりも、歌そのものの強度で勝負する楽曲が上位に並んでいたのも、この時期らしい傾向だった。9位のORIGINAL LOVEの「ラヴァーマン」も、ソウルフルな歌唱と洗練された都会的サウンドで独自の存在感を放ち、世代を超えて支持を集めていたベテランの底力を感じさせる一曲だった。
一方で5位には安室奈美恵の「GOLDEN TOUCH」がランクイン。J-POPの女性ソロシンガーとしてキャリアを重ねながらも、常に同時代的なサウンドを取り入れ続ける姿勢は、この曲でも健在だった。ダンスミュージックの要素を巧みに取り込みつつ、あくまで歌の説得力で聴かせる構成は、彼女がシーンの第一線であり続ける理由を改めて示していた。6位のDEF TECH WITH JAKE SHIMABUKUROによる「ONE DAY」は、レゲエ・ヒップホップ的な質感とウクレレの音色が融合した楽曲で、日本のポピュラー音楽が持つ折衷性の豊かさを感じさせる一曲だった。
洋楽勢に目を向けると、3位にはMUSEの「MERCY」がランクイン。壮大でドラマティックな作風を持ち味とするバンドが、当時のアルバムでシンセサイザーを大胆に取り入れた作風へと踏み込んでいたことを象徴する楽曲だった。8位のTHE CHEMICAL BROTHERSによる「GO」は、当時話題となったラッパーをフィーチャーし、ダンスミュージックの領域でベテランが新しい刺激を取り込み続けていたことを示す一曲。10位のGIORGIO MORODER FEAT. SIAによる「DEJA VU」も見逃せない。エレクトロニック・ダンスミュージックの源流を築いたレジェンドプロデューサーが、現在進行形のポップシンガーと組んで新作を発表するという構図自体が、2015年前後に起きていたダンスミュージックのルーツ回帰・再評価の流れを体現していた。
こうして振り返ると、この週のTOP10は邦楽・洋楽、ベテラン・現役世代、歌もの・ダンスミュージックといった軸が絶妙に交差していたことがわかる。星野源「SUN」を頂点に据えつつ、多様な音楽性が並存していたこの週のチャートは、2015年という時代のポピュラー音楽が持っていた懐の深さと、聴き手の耳の広がりを映し出す貴重なスナップショットだったと言えるだろう。
2015年6月21日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 SUN — 星野 源 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 BEAUTIFUL — SUPERFLY ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 MERCY — MUSE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 水彩の月 — 秦 基博 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 GOLDEN TOUCH — 安室 奈美恵 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 ONE DAY — DEF TECH WITH JAKE SHIMABUKURO ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 未完 — MR.CHILDREN ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 GO — THE CHEMICAL BROTHERS ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 ラヴァーマン — ORIGINAL LOVE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 DEJA VU — GIORGIO MORODER FEAT. SIA ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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