TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2012年4月1日放送)

TOKIO HOT 100 2012-04-01 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

2012年4月1日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2012年4月1日放送回)。

この週の音楽シーン

2012年4月最初の週末に放送された「TOKIO HOT 100」のトップに立ったのは、ノラ・ジョーンズの「HAPPY PILLS」だった。2002年のデビュー作『Come Away With Me』でグラミー賞を総なめにし、ジャズやカントリー、フォークを静謐なピアノとハスキーな声で溶かし合わせるスタイルで一躍世界的な存在となった彼女にとって、この曲は新たな地平を示すものだった。プロデューサーにデンジャー・マウスを迎えたアルバム『Little Broken Hearts』からのナンバーで、それまでの落ち着いたラウンジ感覚を残しつつも、うっすらとしたエレクトロニックな質感やダークなムードを取り入れた仕上がりは、彼女のキャリアを知るリスナーほど新鮮に響いたはずだ。良質な歌モノとしての強度を保ちながら、プロダクション面での実験を恐れない姿勢は、当時のアダルト・コンテンポラリー層にも新しい風を吹き込んでいた。

この週のTOP10を見渡すと、洋楽と邦楽が自然に混ざり合う編成の妙が際立つ。2位には安室奈美恵の「GO ROUND」がつけ、当時すでにキャリア20年近くを数えていた彼女が、なおダンスミュージックの最前線でアップデートを続けていたことがうかがえる。3位のジェームス・イハは、スマッシング・パンプキンズのギタリストとしてオルタナ世代に刻まれた名前であり、ソロ名義での参加はその後のキャリアの広がりを物語っていた。4位の藤巻亮太は、レミオロメンのボーカリストとしてゼロ年代の邦楽シーンを牽引した人物で、ソロとしての表現がこの時期のチャートに刻まれている点も興味深い。

5位のクリスタル・ケイ、6位のいきものがかりは、それぞれR&Bとポップスという異なる文脈から日本の音楽シーンを支えてきた存在で、7位の東京スカパラダイスオーケストラは中納良恵、すなわちEGO-WRAPPIN’のボーカリストをフィーチャーし、ジャンルを越えたコラボレーションの豊かさを見せていた。スカパラのこうした客演を軸にした活動は、バンドの懐の深さを象徴するものでもあった。8位のザ・ティン・ティングスは、イギリスのインディーポップシーンからチャート上位へと駆け上がったデュオで、ポップとエレクトロを軽やかに行き来するサウンドが当時の空気に合っていた。9位のOKAMOTO’Sは、若手バンドとして勢いを増していた時期であり、ロックンロールの熱量をチャートに持ち込む存在だった。そして10位には、この年グラミーで大ブレイクを果たすことになるエミリー・サンデーが名を連ねている。英国の新しい歌姫として世界的に注目を集め始めていたタイミングと重なる。

震災の翌年という時代背景の中、こうして洋楽と邦楽、ベテランと新人、ロックとポップスとジャズが分け隔てなく並ぶチャートの景色は、当時のリスナーにとって音楽の多様性そのものを体感できる貴重な窓だった。ノラ・ジョーンズが1位に立ったこの週は、彼女がキャリアの中で見せた挑戦と、周囲を固めるアーティストたちの多彩さが噛み合った、記憶に残る一週間だったと言えるだろう。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

2012年4月1日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

スピーカーで鳴らすなら[PR]

次の週(2012年4月8日) »

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました