TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2009年3月22日放送)

TOKIO HOT 100 2009-03-22 放送回ランキング ランキング

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2009年3月22日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2009年3月22日放送回)。

この週の音楽シーン

2009年3月22日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いたのはUtada名義での活動を進めていた宇多田ヒカルの「COME BACK TO ME」だった。当時の宇多田はアルバム「This Is The One」を携え、海外マーケットへの本格的なアプローチを続けていた時期にあたる。国内では「宇多田ヒカル」として絶対的な支持を得ていた彼女が、あえて「Utada」という名義でグローバルなポップフィールドに挑んでいたことは、当時のリスナーにとっても大きな話題であり、この曲のサウンドプロダクションには海外のヒットメイカーたちの手が加わった洗練されたR&B/ポップの質感があった。日本語詞と英語詞を行き来しながら自身のアイデンティティを更新し続けていた彼女の姿勢は、この週のチャート最上位という結果にも色濃く反映されていたと言えるだろう。

2位にはレミオロメンの「SAKURA」がランクイン。3月という季節柄、卒業や別れをテーマにしたこの曲が上位に位置していたことは、当時のシーズナルな空気感をよく伝えている。日本のバンドシーンにおいて、季節や情景を丁寧に描く歌詞世界と親しみやすいメロディが支持を集めていた時代であり、こうした「季節ソング」がヒットチャートの定番として定着しつつあった頃でもあった。

一方で3位にはU2の「GET ON YOUR BOOTS」がランクイン。当時アルバム「No Line on the Horizon」を発表したばかりのU2は、ベテランバンドでありながら実験的なサウンドアプローチを続けており、洋楽ロックがまだ邦楽と並んで存在感を放っていた時代の空気を感じさせる。10位のロイクソップ「HAPPY UP HERE」も含め、北欧やヨーロッパ発のエレクトロニックミュージックがJ-WAVEのようなアーバンな選曲のラジオで自然に受け入れられていたことは興味深い。

邦楽勢では、YUKIの「ランデヴー」、JUJUの「やさしさで溢れるように」、コブクロの「虹」といった、それぞれ個性の異なる女性・男性ボーカリストの楽曲が並んでいる点も見逃せない。JUJUのソウルフルな歌唱、YUKIのポップなセンス、コブクロの王道バラードと、多様な音楽性が同じチャートの中で共存していたことは、当時のJ-POPシーンの豊かさを物語っている。またROCK’A’TRENCHの「MY SUNSHINE」、RADWIMPSの「謎謎」といったバンドサウンドも上位に食い込んでおり、ロックバンドが依然として若いリスナー層の支持を集めていた時代背景も窺える。

2009年という年は、iPhoneの普及が進み音楽の聴き方そのものが変わりつつあった過渡期でもあった。CDセールスだけでなく、着うたやダウンロード販売、そしてラジオでのオンエアが複合的にヒットの指標となっていた時代の中で、こうした多国籍・多ジャンルなTOP10が形成されていたことは、当時のリスナーの耳の広さを物語っている。宇多田ヒカルというアーティストが日本語ポップスの枠を超えて世界を見据えていたこの時期の1位獲得は、単なる人気投票以上に、日本の音楽シーンがどこへ向かおうとしていたのかを象徴する出来事だったのではないだろうか。

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2009年3月22日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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