TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2001年9月2日放送)

TOKIO HOT 100 2001-09-02 放送回ランキング ランキング

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2001年9月2日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2001年9月2日放送回)。

この週の音楽シーン

2001年9月2日放送分のTOKIO HOT 100を振り返ると、まず目を引くのは首位に立ったマライア・キャリー「LOVERBOY」だ。この年のマライアは主演映画『グリッター』とそのサウンドトラックに向けて動いていた渦中で、「LOVERBOY」はその先行シングルとして送り出された一曲。ジェニファー・ロペスやデスティニーズ・チャイルドが牽引していた当時のUSポップは、ヒップホップのビート感とディーヴァ的な歌唱を掛け合わせるスタイルが主流になりつつあり、この曲もその潮流のただ中にある。90年代を代表する歌姫が新しい時代のサウンドに自らを重ねようとした挑戦作として、今聴き返すと2001年という転換点の空気を色濃く感じ取れる。

2位のビョーク「HIDDEN PLACE」も見逃せない。アルバム『Vespertine』からの一曲で、電子音とオーケストラ的な響きを繊細に編み込んだサウンドは、当時のUKからのオルタナティブ・シーンが持っていた実験精神を象徴していた。3位のジャミロクワイ「LITTLE L」は、アシッドジャズやファンクのグルーヴを継承しつつポップに昇華させた仕上がりで、こちらも同時期のUKミュージックシーンの充実ぶりを物語る。1位から3位までがマライア、ビョーク、ジャミロクワイという顔ぶれで並ぶこと自体、当時のTOKIO HOT 100が国境やジャンルを問わず「今」を切り取ろうとしていた姿勢を表している。

国内勢に目を移せば、4位にGRAPEVINE「風待ち」、5位にスガ シカオ「8月のセレナーデ」、10位にMr.Children「優しい歌」がランクインしている。ロックバンド、シンガーソングライター、国民的バンドという三者三様の顔ぶれは、2000年代初頭の邦楽シーンが持っていた層の厚さを示すものだ。特にGRAPEVINEやスガ シカオは、90年代末から続く「J-POPの成熟期」を体現する存在として、歌詞世界や音作りの深さで支持を集めていた時期にあたる。

ブラックミュージック方面では、6位にメアリー・J・ブライジ「FAMILY AFFAIR」、7位にベイビーフェイス「THERE SHE GOES」が並ぶ。特にメアリー・J・ブライジの楽曲は、ドクター・ドレーが手がけたトラックにR&Bヴォーカルを乗せる構成で大きな話題を呼び、当時のR&B/ヒップホップ融合の完成形の一つとされていた。ベイビーフェイスは90年代からプロデューサーとしても歌手としても数々のヒットを生んできたベテランで、このタイミングでの再評価も興味深い。8位の東京スカパラダイスオーケストラ「めくれたオレンジ」は、インストゥルメンタルとゲストヴォーカルを組み合わせるスタイルで独自のポジションを築いていたバンドらしい一曲。9位のMR. BIGは、ハードロック/メロディアスロックの文脈を持つバンドとして、こうした多国籍・多ジャンルのランキングの中でも異彩を放っていた。

この週のTOP10全体を俯瞰すると、USポップの最先端、UKのオルタナティブとダンスミュージック、日本のロックとJ-POP、そしてR&Bやハードロックまでもが同じ地平に並んでいたことがわかる。CDセールスがまだ大きな力を持ち、音楽メディアがラジオやテレビを中心に情報を発信していた時代の最後の輝きとも言える瞬間で、翌年以降に本格化するデジタル配信やインターネットの影響を控えた、いわば「アナログ最盛期」の一断面をこのチャートは切り取っている。マライア・キャリーの「LOVERBOY」が首位に立ったこの週は、そうした時代の交差点を象徴する回として振り返ることができるだろう。

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2001年9月2日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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