TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1998年6月28日放送)

TOKIO HOT 100 1998-06-28 放送回ランキング ランキング

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1998年6月28日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1998年6月28日放送回)。

この週の音楽シーン

1998年6月28日放送分の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、ブランディとモニカによる「THE BOY IS MINE」だった。当時ティーンエイジャーながらすでに実力派シンガーとして評価されていた二人が、同じ男性を巡って歌い合うというドラマティックな設定そのものが話題を呼んだ楽曲で、R&Bシーンにおける女性ボーカリストの競演という点でも象徴的な一曲だったと言える。ゴスペル的な歌唱の厚みと、当時主流だったニュージャックスウィング以降のR&Bサウンドが融合したトラックは、90年代後半のアメリカン・ポップスがいかにR&Bを軸に再編されつつあったかを物語っている。

この週のTOP10を眺めると、90年代後半という時代の多層性がよく見えてくる。2位にはスマッシング・パンプキンズの「AVA ADORE」がランクインしており、オルタナティヴ・ロックがまだシーンの中心的な存在であったことがわかる。ビリー・コーガンの耽美的でゴシックな作風は、グランジ以降のロックが次の表現を模索していた時期の空気を色濃く反映していた。一方で5位のジャミロクワイ「DEEPER UNDERGROUND」は、アシッドジャズ/ファンク由来のグルーヴをよりロック的でダイナミックな方向へ拡張した楽曲で、映画『ゴジラ』のサウンドトラックに起用されたこともあり、ジャンルを超えたクロスオーバー感覚が支持を集めていた。

7位に入っているセリーヌ・ディオンの「MY HEART WILL GO ON」は、言うまでもなく映画『タイタニック』の主題歌であり、この年最大級の社会的ヒットのひとつ。映画公開から時間が経ってもなお上位にとどまっていたことは、バラードがラジオチャートにおいてどれほど根強い支持を持っていたかを示している。同様に10位のリッキー・マーティン「THE CUP OF LIFE」は、この年のサッカーW杯フランス大会の公式アンセムとして世界的に浸透しており、ラテン・ポップスが本格的にアメリカン・メインストリームへ流れ込んでいく、いわゆる「ラテン・エクスプロージョン」前夜の気配を感じさせる存在だった。

また、8位のレニー・クラヴィッツ「BLACK VELVETEEN」やソウルの伝統を受け継ぐグロリア・エステファン、シンプリー・レッドといったベテラン勢の名前が並ぶ一方で、ルトリシア・マクニールやエリシャ・ラヴァーンといった当時注目された新しいヴォーカリストたちも顔を出しており、王道ポップスと新興のR&B/ダンス・ポップが同じテーブルに並んでいたのがこの時代のラジオチャートらしい風景だったと言える。

ロック、R&B、ラテン、バラードといった異なる潮流が均衡を保ちながら共存していたこの週のTOP10は、90年代後半のポップミュージックが持っていた多様性と豊かさを凝縮したような一覧であり、今聴き返しても当時のラジオが果たしていた「時代の交差点」としての役割を実感させてくれる。

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1998年6月28日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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