TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1988年11月6日放送)

TOKIO HOT 100 1988-11-06 放送回ランキング ランキング

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1988年11月6日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1988年11月6日放送回)。

この週の音楽シーン

1988年11月6日放送分のTOKIO HOT 100で首位に立ったのは、U2の「DISIRE(Desire)」だった。前年の『The Joshua Tree』で全世界的なブレイクを果たしたアイルランド出身の4人組が、その勢いのままリリースした一曲で、イントロから畳みかけるようなビートと、ブルースハープを模したようなシャウト、そしてボノの熱量高いボーカルが印象的なナンバーだ。荘厳でスケールの大きいサウンドを鳴らしていたバンドが、あえてガレージロック的な荒々しさと疾走感を前面に出した点に、当時のリスナーは新鮮さを感じたのではないだろうか。壮大な叙情性だけでなく、シンプルな衝動を音に変換できるバンドであることを証明した一曲として記憶されている。

この時期のU2は、ドキュメンタリー映画とアルバムを兼ねた『Rattle and Hum』プロジェクトに向かっており、アメリカのルーツミュージックへの接近が顕著になっていた時期でもある。ロックンロールやブルース、ソウルといった音楽的な源流を自分たちなりに消化し、ヨーロッパのバンドがアメリカ音楽と向き合う姿勢を鮮明にしていった過程は、80年代後半のロックシーンを語るうえで欠かせないトピックだ。

この週のチャートを見渡すと、洋楽シーンの多様さがそのまま反映されているのがわかる。2位にはビーチ・ボーイズの「KOKOMO」がランクインしている。映画『カクテル』の挿入歌としても知られ、トロピカルで開放的なメロディは、80年代後半のリゾートブームやバブル期の空気感とも呼応していた。3位のアニタ・ベイカーは、洗練されたアーバンソウルの代表格として当時のクワイエットストームブームを牽引した存在であり、4位のジョージ・マイケルは前作『Faith』の大ヒットを受けてソロアーティストとしての地位を確立しつつあった時期にあたる。

5位にはペット・ショップ・ボーイズの「DOMINO DANCING」、6位にはスティングの「ENGLISHMAN IN NEW YORK」がランクイン。シンセポップの洗練と、元ポリスのフロントマンによる知的で内省的なソロワークが同居している点は、この時代の洋楽シーンの懐の深さを物語っている。7位のUB40による「RED RED WINE」はレゲエのリバイバルヒットとして、8位のフィル・コリンズは映画音楽としても親しまれた温かみのあるバラードとして、それぞれ異なる魅力でチャートに彩りを添えていた。

9位にはマイケル・ジャクソンの「SMOOTH CRIMINAL」がランクインしている。アルバム『Bad』からのシングルで、後年のダンスパフォーマンスでも語り草となる楽曲だ。10位のインフォメーション・ソサエティは、シンセポップとダンスミュージックの交差点に位置するアクトとして、当時のアメリカのクラブシーンの空気を伝えている。

ロック、ソウル、シンセポップ、レゲエ、ポップスが同じ週のチャートに並び立つこの光景は、ジャンルの垣根がまだ緩やかで、多様な音楽が等しくラジオから流れていた時代ならではのものだ。J-WAVEが開局してまもないこの時期、東京の空にはこうした国際色豊かなヒット曲が響いていた。U2の「DISIRE」が首位を飾ったこの一週間は、ロックバンドが持つ衝動と、洗練されたポップミュージックが共存していた80年代後半の洋楽シーンの豊かさを、今なお鮮やかに伝えてくれる。

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1988年11月6日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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