TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1990年11月11日放送)

TOKIO HOT 100 1990-11-11 放送回ランキング ランキング

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1990年11月11日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1990年11月11日放送回)。

この週の音楽シーン

1990年11月11日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、この週の1位はダリル・ホール&ジョン・オーツの「SO CLOSE」だった。70年代後半から80年代にかけて数々のヒットを送り出してきたこのデュオが、90年代に入ってもなお洋楽チャートの上位に食い込んでいたという事実は、当時のアメリカのメインストリーム・ポップがまだメロディー重視のソングライティングを大切にしていたことを物語っている。派手なビートやサンプリングが幅を利かせ始めていた時代にあって、二人の歌声が織りなすハーモニーとポップセンスは、ある種の安定感、安心感をリスナーに与えていたのではないだろうか。

TOP10全体を見渡すと、この週は実に多彩な顔ぶれが並んでいる。2位にはホイットニー・ヒューストンの「I’M YOUR BABY TONIGHT」がランクインしており、80年代のバラード女王というイメージから一歩踏み出し、よりダンサブルでR&B色の強いサウンドへと舵を切っていた時期であったことがうかがえる。3位のジョニー・ギルはニュー・エディション人脈からソロで台頭してきたシンガーであり、4位のM.C.ハマーはこの年まさに社会現象と呼べるほどのブレイクを果たしていた。派手なパンツとダンスで一世を風靡した彼の存在は、ヒップホップがポップミュージックの中心へと躍り出ていく過渡期を象徴していたと言える。

一方で5位にはペット・ショップ・ボーイズの「SO HARD」がランクイン。イギリス発のシンセポップ/エレクトロニックダンスの旗手として、アメリカのR&B・ヒップホップ勢とはまた違う知的でクールな存在感を放っていた。こうした英国勢の存在がTOP10に自然に溶け込んでいるところに、当時の洋楽シーンの懐の深さを感じる。6位のアル・B・シュアー!、7位のペブルスはいずれもニュージャックスウィング以降のR&Bサウンドを体現するアーティストで、この時期のブラックミュージックが急速にモダナイズされていった様子がよくわかる。

8位のINXSはオーストラリア出身のロックバンドとして、90年代に入ってもロックの存在感を示し続けていたし、9位のジャネット・ジャクソンは「Black Cat」でよりロック色の強いアプローチを見せ、アーティストとしての幅を広げていた時期だった。10位のネルソンは、往年のロックンロール・スター、リッキー・ネルソンの息子たちによるバンドで、80年代末から90年代初頭にかけてのメロディアスなロックンロールの復権を思わせる存在だった。

こうして並べてみると、この週のTOP10はロック、ポップ、R&B、ヒップホップ、そして英国発のエレクトロニックサウンドまでが混在し、ジャンルの境界が緩やかに溶け合い始めていた90年代初頭の空気を色濃く反映している。1位に君臨したホール&オーツの「SO CLOSE」は、そうした多様な音楽が並び立つ中でも、普遍的なポップソングの強さを証明した一曲として記憶されるべきだろう。

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1990年11月11日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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