2015年11月1日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2015年11月1日放送回)。
この週の音楽シーン
2015年11月1日放送分の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、トップに輝いていたのはサカナクションの「新宝島」だった。この曲はテレビアニメ「バクマン。」の主題歌としても広く知られ、レトロなシンセサウンドとダンサブルなビートを組み合わせた独特の質感が印象的な一曲だ。山口一郎の書くメロディは、どこか懐かしさを感じさせながらも新しさを失わない絶妙なバランス感覚を持っており、当時のJ-POPシーンにおいてサカナクションというバンドが持っていた「実験性とポップさの両立」という立ち位置を象徴する存在だったと言えるだろう。
2位には、キュウソネコカミの「泣くな親父」がランクイン。バンドサウンドの熱量とストレートな歌詞世界で支持を広げていた彼らの勢いを感じさせるランクインだ。3位には星野源の「WEEK END」。ソロアーティストとしての表現の幅を広げつつあった時期であり、後の「恋」に代表されるようなポップフィールドへの接近が徐々に見え始めていた頃と重なる。4位のYEN TOWN BANDによる「アイノネ」は、Chara扮するグレイスが歌うという設定でも知られる存在で、90年代の記憶を呼び覚ましつつ、この時期に新たな文脈で聴かれていたことも興味深い。
海外勢に目を向けると、5位にジャネット・ジャクソンがミッシー・エリオットを迎えた「BURNITUP!」がランクイン。長いキャリアを誇るジャネットが新作でこの時期にチャートに帰ってきていたこと自体が話題性を持っていた。6位のペンタトニックスによる「CAN’T SLEEP LOVE」は、アカペラグループとしての人気がすでに日本でも定着していたことを物語っている。7位にはPerfumeの「STAR TRAIN」。テクノポップの完成度を突き詰め続ける彼女たちの存在感は、この年も変わらず強かった。
8位のジャスティン・ビーバー「WHAT DO YOU MEAN?」は、彼が「Purpose」に向けてイメージを一新していく過程の代表曲であり、トロピカルハウス的なアレンジが当時の洋楽シーンの潮流を体現していた。9位には米津玄師の「フローライト」。ボーカロイド出身のクリエイターとして注目されていた米津玄師が、自身の名義でシーンに存在感を広げていく過程にあった時期であり、この曲もそうした流れの中で聴かれていた一曲だ。10位のAvicii「FOR A BETTER DAY」は、EDMブームが一つの成熟期を迎えつつあった当時の空気を伝えている。
こうして並べてみると、2015年11月というこの週は、邦楽・洋楽問わずジャンルの垣根を越えた多様な音が同時にチャートインしていたことがわかる。バンドサウンド、アイドル的ポップス、EDM、アカペラ、そして映画やアニメと結びついたタイアップ曲まで、リスナーの耳が幅広いジャンルに開かれていた時代だったと言えるだろう。サカナクションの「新宝島」が1位に立っていたという事実は、実験性のある音楽がマスに届く土壌がこの時期にはすでに整っていたことを物語っており、今聴き返しても色褪せない一枚のスナップショットとして楽しめるはずだ。
2015年11月1日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 新宝島 — サカナクション ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 泣くな親父 — キュウソネコカミ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 WEEK END — 星野 源 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 アイノネ — YEN TOWN BAND ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 BURNITUP! — JANET JACKSON FEAT. MISSY ELLIOTT ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 CAN’T SLEEP LOVE — PENTATONIX ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 STAR TRAIN — PERFUME ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 WHAT DO YOU MEAN? — JUSTIN BIEBER ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 フローライト — 米津 玄師 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 FOR A BETTER DAY — AVICII ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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