TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1990年6月17日放送)

TOKIO HOT 100 1990-06-17 放送回ランキング ランキング

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1990年6月17日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1990年6月17日放送回)。

この週の音楽シーン

1990年6月17日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、頂点に輝いていたのはマドンナの「VOGUE」だった。80年代を通じてポップスの女王として君臨してきた彼女が、90年代の幕開けとともに放ったこの曲は、単なるダンスナンバーにとどまらず、ヴォーギングというクラブカルチャーのダンスムーブメントをメインストリームに引き上げた点で象徴的な一曲だった。ハウスミュージックのビートに乗せて、往年のハリウッド女優たちの名前を織り込んでいくスタイルは、モノクロームで統一されたミュージックビデオの美意識とも相まって、当時のポップアートとファッションの交差点を鮮やかに描き出していた。この曲が1位に輝いていたという事実は、90年代という新しい10年がどんな空気をまとって始まったのかを物語る貴重な記録と言えるだろう。

TOP10全体を眺めてみると、当時のアメリカンポップスの多様性が見えてくる。2位にはニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックの「STEP BY STEP」がランクイン。10代のティーンエイジャーを中心に熱狂的な支持を集めたこのグループは、まさにこの時期に人気の絶頂を迎えていた。一方で3位のウィルソン・フィリップスは、ビーチ・ボーイズとママス&パパスというウェストコースト・サウンドの血統を受け継ぐ3人組で、「HOLD ON」の透明感あるハーモニーは同時代の中でも独特の輝きを放っていた。

6位にはMCハマーの「U CAN’T TOUCH THIS」がランクインしている。ライス・ライスのベースラインをサンプリングしたこの曲は、ハマーパンツと呼ばれる独特のダンスとファッションとともに、ヒップホップをより広いオーディエンスに届ける役割を果たした一曲だ。ラップミュージックがまだ「新しいもの」として受け止められていた時代に、こうしたクロスオーバーヒットが生まれたことは、90年代のポップシーンにおけるヒップホップの台頭を予感させるものだったと言えるだろう。

また7位のジャネット・ジャクソンの「ALRIGHT」も見逃せない。ジャム&ルイスとのタッグによるファンクとダンスミュージックの融合は、彼女自身のアーティストとしての成熟を示すものであり、実兄マイケルとはまた違ったポップの在り方を提示していた。9位のジョニー・ギルのニュージャックスウィング的なアプローチも含め、R&Bシーンが新しいサウンドの実験場になっていたことがうかがえる。

5位のロクセットや10位のリチャード・マークスといった存在は、80年代から続くメロディアスなロックンポップの系譜を感じさせ、こうした多様なジャンルが同じチャートの中で共存していたことこそ、この時代のラジオシーンの豊かさだったのではないだろうか。マドンナを頂点に据えたこの週のTOP10は、ダンス、ロック、ヒップホップ、R&Bが入り混じる90年代ポップミュージックの序章として、今聴き直しても実に興味深い記録である。

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1990年6月17日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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