TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年11月12日放送)

TOKIO HOT 100 2023-11-12 放送回ランキング ランキング

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2023年11月12日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年11月12日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年11月12日のTOKIO HOT 100は、藤井風の「花」が1位に立った週として記憶されている。この年の藤井風は国内外での評価をさらに高めていた時期で、ピアノを軸にした独特の歌唱スタイルと、岡山弁のニュアンスを残した言葉選びが多くのリスナーを惹きつけていた。「花」というタイトルからも想像されるように、生と死、あるいは移ろいゆく時間をテーマにした楽曲が多い彼の作品群の中でも、この曲はシンプルながら余白の多いサウンドプロダクションが印象的で、都会的なJ-WAVEのプレイリストの中に置かれても違和感のない透明感を持っていた。深夜や早朝の時間帯にふと流れてきたときの、あの静けさを伴う説得力は、この時期のヘビーローテーションの理由を物語っている。

2位以下を見渡すと、この週のチャートは洋楽と邦楽が拮抗する構成になっている点が興味深い。マシュメロ、ピンク、スティングという世代もジャンルも異なる三者が組んだ「DREAMING」が2位に入り、グローバルなコラボレーションが当たり前になった時代の空気を伝えている。3位のAdo「唱」は、力強いボーカルとエレクトロ的なアレンジが融合した楽曲で、Adoというアーティストが日本のポップシーンにおいて独自の地位を築きつつあったことを示す一曲だ。4位のVAUndyとコリー・ワングの共演「トドメの一撃」も、国内アーティストが海外のミュージシャンと自然に化学反応を起こす時代の象徴といえる。

5位のThe Kid LAROI×Jung Kook×Central Ceeによる「TOO MUCH」は、K-POPと欧米ヒップホップ・ポップスの垣根がほとんど意識されなくなった当時の状況を映し出している。BTSのメンバーがソロで海外アーティストと肩を並べることが特別なことではなくなっていた、その変化のただ中にあった時期だ。6位のCharli XCXとSam Smithの「in the city」も含め、上位には英米のポップシーンの最先端が並び、日本のリスナーがリアルタイムでそれらを消費していたことが伺える。

一方で7位のさらさ「FEEL DOWN」、8位の水曜日のカンパネラ「聖徳太子」、9位の羊文学「more than words」、10位のTOMOO「SUPER BALL」といった顔ぶれは、国内インディーズやオルタナティブなシーンから支持を広げていたアーティストたちだ。水曜日のカンパネラは相変わらず歴史上の人物をモチーフにした独特の世界観を維持しつつ新しいフェーズに入っていた時期であり、羊文学はバンドサウンドの温度感を保ちながらより広いオーディエンスに届く存在になりつつあった。TOMOOのような都市型のメロウなポップスがチャートインしてくることも、この時代のJ-WAVEらしいバランス感覚を物語っている。

こうして振り返ると、この週のTOP10は、藤井風という圧倒的な個性を頂点に置きながら、洋楽と邦楽、メジャーとインディー、国境を越えたコラボレーションが自然に共存していた、2023年後半の音楽シーンの縮図のようなラインナップだったと言えるだろう。

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2023年11月12日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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