TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年11月5日放送)

TOKIO HOT 100 2023-11-05 放送回ランキング ランキング

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2023年11月5日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年11月5日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年11月5日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのは藤井 風の「花」だった。この年の藤井風は国内外での活動が大きく報じられ、フェスやライブハウスシーンだけでなく、ポップスの主流に自然体で浸透していく存在として語られることが多かったアーティストだ。「花」というタイトルからも連想されるように、季節や生命の巡りを思わせるテーマ性を持った楽曲を丁寧に届けるスタイルは、当時のリスナーにとって落ち着きと余白を感じさせるものだったのではないだろうか。派手な打ち込みや過剰なプロダクションに寄りかからず、歌そのものの説得力で聴かせる姿勢は、この時期のシティポップ的な感性とも共鳴していたように思う。

2位には VAUNDY と CORY WONG による「トドメの一撃」がランクイン。VAUNDYはこの時期、国内バンドシーンとR&B・ファンクのグルーヴを横断するアーティストとして注目を集めており、海外ギタリストとのコラボレーションは、日本のポップスが国境を越えて評価される流れを象徴する出来事のひとつだったといえる。3位のさらさ「FEEL DOWN」や4位のBIALYSTOCKS「幸せのまわり道」も、バンドサウンドとメロウな質感を併せ持つ楽曲として、当時のシティポップ〜ネオソウル的な潮流の広がりを感じさせるラインナップだった。

5位のADO「唱」は、この年公開されたアニメーション作品と結びついた楽曲として話題を集めた一曲。ボーカロイド文化から出発したADOが、映像作品と密接に連動しながら音楽シーンの中心へと進出していく過程は、2023年という年を象徴する出来事のひとつだろう。6位のTOMOO「SUPER BALL」も含め、国内アーティストが多様なジャンルを横断しながらチャート上位に食い込む状況は、当時のリスナーの嗜好がいかに幅広くなっていたかを物語っている。

一方、海外勢に目を向けると、7位のCharli XCX & Sam Smith「IN THE CITY」、8位のThe Kid LAROI × Jung Kook × Central Cee「TOO MUCH」、9位のTroye Sivan「Got Me Started」、10位のLaufey「Lovesick」と、実に多彩な顔ぶれが並ぶ。K-POPの主要アーティストと欧米ポップスターの共演、シンセポップやジャズを取り入れた新世代シンガーの台頭など、ジャンルの境界が曖昧になっていく2023年の世界的なポップミュージックの潮流が、このTOP10には凝縮されていたように見える。

こうして並べてみると、この週のチャートは国内シティポップ的な感性、アニメ・映像文化と結びついた楽曲、そして海外ポップスの越境的なコラボレーションという、複数の潮流が同時に交差していた瞬間を切り取っていたことがわかる。藤井 風「花」が1位に立っていたという事実は、そうした多様性の中でも、静かで内省的な歌が広く支持されていた時代の空気を、今振り返っても象徴しているように感じられる。

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2023年11月5日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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