TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1989年5月28日放送)

TOKIO HOT 100 1989-05-28 放送回ランキング ランキング

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1989年5月28日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1989年5月28日放送回)。

この週の音楽シーン

1989年5月28日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはリチャード・マークスの「SATISFIED」だった。前年の「ホールド・オン・トゥ・ザ・ナイト」以来、AOR的な洗練とロック的な骨太さを兼ね備えたバラードとミディアムテンポの楽曲で全米チャートを席巻し続けていた彼にとって、この曲もまたそうした持ち味が存分に発揮された一曲だったと言える。伸びやかで説得力のある歌声と、耳に残るメロディライン。80年代後半という時代は、ロックとポップスの垣根が曖昧になり、誰もが口ずさめるサビを持った楽曲がラジオの電波に乗って広く支持を集めていた時期であり、リチャード・マークスはまさにその象徴的存在の一人だった。

2位にはジョディ・ワトリーの「REAL LOVE」がランクイン。シェイクスピアズ・シスターのソロデビュー前夜とも言えるこの時期、ジョディ・ワトリーはシャラマー在籍時代から培ってきたダンスミュージックのセンスを、よりソロアーティストとしてのポップな感覚に昇華させていた。3位のスウィング・アウト・シスターの「YOU ON MY MIND」は、ジャジーでソフィスティケートされたサウンドプロダクションが特徴的で、当時のイギリスから発信されたスタイリッシュなポップスの潮流を感じさせる存在だった。

4位のアレサ・フランクリンとエルトン・ジョンによる「THROUGH THE STORM」は、ソウルの女王とイギリスを代表するシンガーソングライターの共演という点で話題性の高い一曲。世代もバックグラウンドも異なる二人のボーカリストが一つの楽曲の中で拮抗し合う様は、当時のリスナーにとっても特別な聴きどころだったはずだ。5位のニューキッズ・オン・ザ・ブロックは、まさにこの後アメリカ全土を席巻していくティーンアイドルグループとしての足音が聞こえてくるタイミングであり、当時のポップシーンの若返りを象徴する存在でもあった。

6位のハワード・ジョーンズ「EVERLASTING LOVE」、7位のロクセット「THE LOOK」も見逃せない。特にロクセットはスウェーデン出身という点でも異色であり、パー・ゲッスルとマリー・フレデリクソンの声質の対比が印象的なナンバーとして、後の「リッスン・トゥ・ユア・ハート」などのヒットへとつながっていく前哨戦のような立ち位置だった。8位のマドンナ「LIKE A PRAYER」は、ゴスペルの要素を大胆に取り入れた意欲作であり、宗教的なモチーフを扱ったミュージックビデオも含めて大きな論争を巻き起こした一曲として記憶されている。

9位のポーラ・アブドゥルは振付師出身という異色の経歴を持ちながら、ダンスとポップスを融合させた楽曲群でスターダムを駆け上がっていた真っ只中。10位のデオン・エストゥスは、ワム!のバックを支えたベーシストとしても知られる人物で、ジョージ・マイケルの客演を得た「HEAVEN HELP ME」もまた、当時のイギリス人ミュージシャン同士のネットワークの豊かさを物語る一曲だった。こうして並べてみると、この週のTOP10は多国籍かつ多様なスタイルが並存し、80年代末という時代の音楽シーンの成熟と豊穣さを今に伝えてくれる貴重な記録と言えるだろう。

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1989年5月28日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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