TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1991年5月12日放送)

TOKIO HOT 100 1991-05-12 放送回ランキング ランキング

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1991年5月12日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1991年5月12日放送回)。

この週の音楽シーン

1991年5月12日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、マイケル・ボルトンの「LOVE IS A WONDERFUL THING」だった。ハスキーで力強いシャウト唱法を持つ彼は、80年代後半から「How Am I Supposed to Live Without You」などのバラードでアダルト・コンテンポラリー層の支持を集めてきたが、この曲ではより躍動感のあるアップテンポなソウル・フレイバーを前面に出している点が印象的だ。ホーンセクションを効かせたゴスペル調のコーラスワークは、ロッド・スチュワートやジョー・コッカーといった白人ソウルシンガーの系譜を感じさせつつ、90年代型のプロダクションで鳴らされており、当時のAOR/アダルトポップの成熟を象徴する一曲だったといえる。

この週のTOP10全体を眺めると、実に幅広いジャンルが並んでいるのが1991年という時代らしさを感じさせる。2位にはローリング・ストーンズの「HIGHWIRE」がランクインしており、ベテランロックバンドが湾岸戦争を意識したとされる社会的なメッセージ性の強い楽曲で存在感を示していた。一方で3位にはレニー・クラヴィッツの「ALWAYS ON THE RUN」。スライ&ファミリーストーンやジミ・ヘンドリックスを彷彿とさせるレトロ志向のロックサウンドで、当時まだ新人に近かった彼が独自のスタイルを確立し始めていた時期でもある。

ダンス・ミュージックの存在も見逃せない。6位のC+C ミュージック・ファクトリー「GONNA MAKE YOU SWEAT」は、ハウス・ミュージックの要素をポップに落とし込んだ大ヒット曲で、90年代前半のクラブカルチャーとメインストリームの融合を象徴する存在だった。同様に8位のロクセットや10位のロンドンビートも、ヨーロッパ発のポップ/R&B感覚を持つアーティストとして米英チャートを賑わせており、国境を越えたポップミュージックの流通が当時すでに活発だったことがうかがえる。

R&B・ソウル方面では4位のスティーヴィー・Bによるフリースタイル系のバラード「BECAUSE I LOVE YOU」、7位のクリストファー・ウィリアムズ、9位にはマライア・キャリーの「SOMEDAY」が控えている。マライアはこの前年にデビューし、瞬く間にトップシンガーの座を掴んだばかりの時期であり、こうして新人と呼べる彼女がベテランや実力派と肩を並べていたことは、90年代のR&Bシーンが世代交代の真っ只中にあったことを物語っている。さらに5位にはジャズピアニストとしても知られるハリー・コニック・Jr.がスウィング感のある「WE ARE IN LOVE」でランクインしており、ジャズとポップスの垣根が緩やかだった当時の音楽的な多様性を感じさせる。

こうして振り返ると、この週のチャートはロック、ソウル、ダンス、ジャズ的要素まで幅広く共存しており、まさに90年代初頭のポップミュージックの過渡期を切り取った一枚のスナップショットのようだ。マイケル・ボルトンの1位獲得は、当時のアダルト向けポップスが依然として強い需要を持っていたことを示すと同時に、周囲を固める多彩な楽曲群が、次の時代へと向かう音楽シーンのダイナミズムを伝えている。

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1991年5月12日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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