TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2006年2月12日放送)

TOKIO HOT 100 2006-02-12 放送回ランキング ランキング

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2006年2月12日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2006年2月12日放送回)。

この週の音楽シーン

2006年2月12日の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、ジャック・ジョンソンの「UPSIDE DOWN」だった。ハワイ出身のシンガーソングライターらしい、波打ち際でギターを爪弾くようなアコースティックな肌触りと、力みのない歌声が印象的な一曲で、映画「おさるのジョージ」のサウンドトラックに収められていたことでも知られる。当時のジャック・ジョンソンは、派手なプロダクションに頼らないオーガニックなサウンドで、忙しない都会の空気の中にリスナーを異空間へ誘うような存在感を放っており、都市型のFM局であるJ-WAVEのリスナー層とも相性が良かったことがうかがえる。この曲が1位に立った背景には、当時じわじわと広がっていたアコースティック回帰、サーフカルチャーやスローライフ的な価値観への共感があったのだろう。

この週のTOP10を眺めると、実に多国籍かつジャンル横断的な顔ぶれが並んでいるのがわかる。2位には宇多田ヒカルの「KEEP TRYIN’」。アルバム「ULTRA BLUE」期の楽曲で、洗練されたビートとメロディーセンスが光る。3位のジェイミー・カラムはジャズの素養を持ちながらポップスやロックの語法を大胆に取り込むピアニスト・シンガーで、「MIND TRICK」のリミックスがランクインしているのも、当時のクラブジャズ〜ラウンジ的な気運を映している。4位には東京事変の「ブラックアウト」。椎名林檎を中心とするこのバンドは、歌謡曲的な湿度とロックのエッジを併せ持つサウンドで独自の存在感を放っていた。

5位のセルジオ・メンデス feat. ブラック・アイド・ピーズによる「MAS QUE NADA」は、ボサノヴァの古典的名曲を当時勢いを増していたヒップホップ・グループが再解釈したコラボレーションで、世代もジャンルも越えたクロスオーバーの象徴のような一曲だった。6位のベント・ファブリックの「JUKEBOX」は、デンマークのピアニストによるインストゥルメンタルで、往年のラウンジ・ジャズ的な軽やかさが新しい文脈で再評価されていた時期を感じさせる。7位のウルフルズ「サムライソウル」は、日本のロックンロールバンドらしい熱量とユーモアを兼ね備えた楽曲だ。

8位のクリスタル・ケイ「KIRAKUNI」、9位の木村カエラ「YOU」は、いずれも当時のJ-POPシーンで独自のポジションを築いていた女性アーティストたちの楽曲で、R&B的な質感とポップな親しみやすさを両立させている点が共通していた。そして10位にはマドンナの「SORRY」。アルバム「Confessions on a Dance Floor」期のダンスフロア仕様の楽曲で、ミラーボールが似合うようなユーロビートの高揚感が詰まっている。

こうして並べてみると、この週のTOP10は、アコースティックなシンガーソングライターからクラブジャズ、邦楽ロック、ラウンジ・インスト、ボサノヴァのリバイバル、そして王道のダンスポップまでが同じ十曲の中に共存していたことになる。ジャンルの壁が今よりもずっと軽やかに越えられていた時代の空気を、ジャック・ジョンソンの飾らない歌声を起点に思い出させてくれるチャートだ。

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2006年2月12日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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