TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2011年8月7日放送)

TOKIO HOT 100 2011-08-07 放送回ランキング ランキング

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2011年8月7日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2011年8月7日放送回)。

この週の音楽シーン

2011年8月7日放送分の「TOKIO HOT 100」で1位に立ったのは、サカナクション「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」だった。長いタイトルそのものが独特の存在感を放つこの曲は、バンドサウンドとエレクトロニックなビートを違和感なく重ね合わせる、当時のサカナクションらしい作風がよく表れた一曲だ。ロックバンドでありながら踊れるグルーヴを追求する姿勢は、この年前後の彼らの作品群に共通するテーマであり、都会的でありながらどこか内省的な質感を持つサウンドは、深夜のラジオという媒体と相性が良かったのだろう。J-WAVEのようなアーバンな空気感を大切にする放送局のチャートで支持を集めたのも頷ける結果だった。

2011年という年は、国内の音楽シーンにとって特別な意味を持つ時期でもある。震災後という状況の中で、音楽が持つ役割や聴かれ方そのものが改めて意識された時期であり、派手な高揚感よりも、静かに寄り添うような曲、あるいは踊りながらもどこか思索的な曲が支持を集める傾向があったように思う。サカナクションの楽曲が持つ、内向的な歌詞世界とダンスミュージック的な高揚感の同居は、そうした時代の空気とどこか呼応していたのかもしれない。

TOP10全体を見渡すと、この週は国内外のポップス・ロックが実に多彩に並んでいたことがわかる。2位にはJUJUの「YOU」がランクインし、伸びやかな歌声を活かしたバラードが上位に食い込んでいる。3位のSOIL AND PIMP SESSIONS feat. Maia Hirasawaによる「MOVIN’」は、ジャズバンドと北欧出身のシンガーソングライターという組み合わせが新鮮で、ジャンルを越えたコラボレーションの面白さを体現していた。

海外勢では、4位にLady Gagaの「THE EDGE OF GLORY」、5位にColdplayの「EVERY TEARDROP IS A WATERFALL」がランクイン。ともに世界的なヒットを飛ばしていた大型アーティストの楽曲であり、当時の洋楽シーンの勢いをそのまま反映する結果と言える。Lady Gagaはスタジアム規模のスケール感を持つポップアンセムで、Coldplayは開放的なアリーナロックの高揚感で、それぞれ異なる方向から「グローリー」を描き出していた点が対照的で興味深い。

邦楽勢はさらに幅広い。6位のカサリンチュ「やめられない とまれない」は軽やかなポップセンスが光り、7位のRHYMESTER「フラッシュバック、夏。」は日本語ラップシーンのベテランらしい言葉選びで夏という季節を切り取っている。8位のB’z「C’MON」は長きにわたりロックシーンを牽引してきたベテランデュオらしい安定感のあるロックナンバーで、9位の安室奈美恵「NAKED」は当時のR&B/ダンスミュージックの潮流を巧みに取り入れた楽曲だった。そして10位にはアメリカのスカパンクバンド、ZEBRAHEADの「GET NICE!」がランクインし、洋楽ロックの元気の良さもチャートにしっかり刻まれている。

こうして振り返ると、この週のTOP10はジャンルも国籍も世代も横断する多様さが際立っており、その頂点に立ったサカナクションの楽曲は、まさにそうした多様性を一曲の中に凝縮したような存在だったと言える。バンドサウンドと電子音、内省と高揚、その両方を併せ持つ「バッハの旋律を夜に聴いたせいです。」というタイトルの詩的な響きも含めて、2011年という時代の空気を今なお鮮やかに思い起こさせてくれる一曲だ。

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2011年8月7日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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