TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2011年12月11日放送)

TOKIO HOT 100 2011-12-11 放送回ランキング ランキング

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2011年12月11日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2011年12月11日放送回)。

この週の音楽シーン

2011年12月11日放送分の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、JUJUによるジャズスタンダードのカバー「LULLABY OF BIRDLAND」だった。原曲は1950年代にジョージ・シアリングが手がけ、数多のジャズ・ヴォーカリストが取り上げてきた名曲中の名曲。それを2011年という時点であらためて選び取り、自身の歌声で聴かせたところにJUJUというシンガーの立ち位置がよく表れている。デビュー当初からR&B/ジャズの素養を感じさせる歌唱で評価されてきた彼女は、この時期、既存曲のカバーを通して自身のルーツを掘り下げるような作品づくりを続けており、この一曲もその延長線上にあった。派手なビートに寄りかからず、声の伸びと間の取り方だけで聴き手を引き込む表現力は、当時のヒットチャートの中でもひときわ異彩を放っていたはずだ。

この週のTOP10を眺めると、時代の空気が濃密に詰まっているのがわかる。2位にはリアーナがカルヴィン・ハリスを迎えた「WE FOUND LOVE」がランクイン。EDMがポップスの主流に躍り出る直前、四つ打ちのダンスビートが世界のチャートを席巻し始めていた頃の象徴的な一曲だ。3位のPerfume「スパイス」は、中田ヤスタカプロデュースによるテクノポップの完成形をさらに更新するような楽曲で、国内エレクトロポップの最前線を体現していた。4位のTHE HIATUSは細美武士率いるロックバンドとして、5位のマイア・ヒラサワは北欧出身ながら日本語詞にも挑戦してきたシンガーソングライターとして、それぞれ独自のリスナー層を持ちながらこの週のチャートに存在感を刻んでいる。

さらに6位には大橋トリオと秦基博が共演した「モンスター」。日本のシンガーソングライター同士のコラボレーションが、フェス文化の広がりとともに自然な形で受け入れられていった時期の一曲といえる。9位には2PMの「HANDS UP」が入り、K-POPグループが日本のマーケットで独自の展開を見せ始めていた頃の空気も伝わってくる。10位のCrystal Kayもまた、R&Bを軸にしながら日本のポップシーンで独自の存在感を放っていたアーティストで、この週のチャート全体が邦楽・洋楽、ジャンルの垣根を越えて多様な音楽が並ぶ構成になっていたことがよくわかる。

2011年という年は、震災を経て社会全体が音楽との向き合い方を問い直した一年でもあった。派手なアッパーチューンだけでなく、ゆったりとしたジャズやアコースティックな響きが求められた場面も少なくなかったはずだ。そうした空気の中で、JUJUが「LULLABY OF BIRDLAND」というジャズの古典を静かに歌い上げ、それが1位に立ったという事実は象徴的に映る。ダンスミュージックの波が世界的に加速し、テクノポップが国内シーンを牽引し、K-POPが存在感を増していく中で、あえて枯れた質感のスタンダードナンバーが支持を集めたという構図は、当時のリスナーが求めていたものの幅広さを物語っている。

今この週のTOP10を振り返ると、ジャンルもルーツも異なる楽曲が同じテーブルに並んでいたことの豊かさに気づかされる。EDMの熱、テクノポップの先鋭性、ロックバンドの手触り、K-POPの躍動、そしてジャズの深み。JUJUの1位はその多様さの中心に静かに座っていた一枚であり、聴き比べてみることで、2011年末という時代の耳の広さをあらためて感じ取ることができるはずだ。

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2011年12月11日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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