TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2012年3月4日放送)

TOKIO HOT 100 2012-03-04 放送回ランキング ランキング

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2012年3月4日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2012年3月4日放送回)。

この週の音楽シーン

2012年3月4日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはADELEの「ROLLING IN THE DEEP」だった。前年にリリースされたアルバム『21』からのこの楽曲は、失恋の痛みを力強いゴスペル的なコーラスとブルースの重みを湛えたビートで昇華させた一曲として、世界中のリスナーの心をつかんでいた。当時、彼女はグラミー賞でも主要部門を席巻し、名実ともに「時代の声」となっていた頃で、日本のラジオチャートでも長く強い支持を集めていたことがうかがえる。派手なプロダクションに頼らず、生々しい感情表現とヴォーカルの説得力だけで聴かせる楽曲がトップに立っていたことは、この時期の音楽シーンが「歌そのものの強さ」を再評価していたことの表れとも言えるだろう。

この週のTOP10を眺めると、実に多様な音楽性が同居していたことがわかる。2位には星野源の「フィルム」がランクイン。ソロアーティストとして独自の音楽世界を築きつつあった彼の存在感は、邦楽と洋楽が同じチャートで並ぶ「TOKIO HOT 100」らしい光景を象徴していた。3位のandropは、日本のロックシーンの中でも透明感のあるサウンドスケープを追求するバンドとして注目を集めていた時期であり、4位のAIは実力派R&Bシンガーとしての地位を固めていた頃だ。

洋楽勢に目を向ければ、5位にVAN HALENの「TATTOO」がランクインしているのが興味深い。デイヴ・リー・ロス復帰後のアルバム『A Different Kind of Truth』からのシングルで、ベテランバンドの復活が話題を呼んでいた時期だった。6位のMADONNAはM.I.A.やNicki Minajという当時勢いのあったアーティストをフィーチャーし、世代を超えたコラボレーションで話題性を作り出していた。7位のTHE BAWDIESは日本発のロックンロールバンドとして、ヴィンテージな音楽性を今の空気で鳴らす存在感を放っていた。

8位のTHE TING TINGSはエレクトロポップ的な感性を持つUKのデュオで、当時のインディー〜オルタナティブ・ポップシーンの一端を担っていた。9位のMaia Hirasawaはスウェーデン出身ながら日本語で歌うことでも知られたシンガーで、北欧ポップの繊細さを感じさせる楽曲がランクインしていたのも印象的だ。10位のGROUPLOVEは当時アメリカのインディーロックシーンから頭角を現しつつあったバンドで、開放的でカラフルなサウンドが多くのリスナーに新鮮に響いていた。

このようにこの週のチャートは、洋楽・邦楽、ベテラン・新人、ロック・ポップス・R&Bといったジャンルの垣根を越えて多彩な楽曲が並んでいた。1位のADELEが体現していた「シンプルながら圧倒的な歌の力」は、当時の音楽シーン全体が過剰な装飾よりも本質的な表現力を求めていたことの証左でもあるだろう。2012年という時代の空気を、このTOP10からあらためて感じ取ることができる。

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2012年3月4日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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