TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2016年8月21日放送)

TOKIO HOT 100 2016-08-21 放送回ランキング ランキング

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2016年8月21日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2016年8月21日放送回)。

この週の音楽シーン

2016年8月21日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、スピッツの「醒めない」だった。デビューから四半世紀を超えてなお現役のロックバンドとして走り続けてきた彼らが、この時期に新曲でチャートの頂点に立ったという事実そのものが、90年代からの音楽ファンにとっては感慨深いものだったはずだ。草野マサムネの伸びやかで透明感のある歌声と、三輪テツヤのギターが紡ぐ柔らかなメロディは、時代の流行に左右されない普遍的な魅力を持ち続けている。派手な仕掛けやトレンド追随ではなく、あくまで自分たちのバンドサウンドで勝負する姿勢が、この週の1位という結果に表れていたのではないだろうか。

この週のTOP10を見渡すと、日本と海外の楽曲が入り混じる構成になっており、当時のJ-WAVEのチャートらしい多様性が感じられる。2位にはKIRINJIとRHYMESTERが共演した「THE GREAT JOURNEY」がランクイン。ジャンルの垣根を越えたコラボレーションは、この時期の邦楽シーンにおいて一つの潮流だった。堀込高樹率いるKIRINJIの洗練されたトラックメイキングと、RHYMESTERの言葉の切れ味が組み合わさることで、単なるフィーチャリング以上の化学反応を生み出していた。

海外勢に目を向けると、DJスネイクがジャスティン・ビーバーをフィーチャーした「LET ME LOVE YOU」が3位に、メジャー・レイザーが同じくビーバーとMOを迎えた「COLD WATER」が5位に入っている。この時期のジャスティン・ビーバーは自身のソロ活動に加えて、こうしたEDM/トロピカルハウス系のプロデューサーたちとの共演を重ねており、フィーチャリングボーカリストとしての存在感を強めていた時期でもあった。両曲とも、当時流行していたトロピカルハウスのサウンドを色濃く反映しており、夏の空気感にふさわしい選曲だったと言える。

邦楽勢では、ユニコーンの「すばやくなりたい」が4位にランクイン。90年代に一世を風靡したバンドが、解散・再結成を経てなお新曲をチャートに送り込んでいたことは、ロックバンドの息の長さを物語っている。またサニーデイ・サービスが「I’M A BOY」で6位に入っているのも興味深い。90年代から続くバンドが、この時期新たなフェーズに入り、渋谷系以降のシティポップ的な感性を今の耳にも新鮮に響かせていた。8位のクリープハイプ「鬼」は、尾崎世界観の私小説的な歌詞世界とバンドサウンドで独自の地位を築いていたバンドの一曲として記憶されている。

そして10位には安室奈美恵の「HERO」がランクイン。この楽曲は同年のリオデジャネイロ五輪に合わせて制作されたことでも知られ、国民的な広がりを持つナンバーとしてこの夏を象徴する存在だった。安室奈美恵というアーティストが持つ普遍的なポップネスと、五輪という国際的なイベントが重なり合うことで、幅広い層に届く楽曲になっていたのだろう。

こうして振り返ると、この週のチャートは邦楽ロックバンドの底力、ジャンルを越えたコラボレーション、そして海外のトロピカルハウス的トレンドが同居する、2016年夏という時代を映し出す一枚のスナップショットだったと言える。

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2016年8月21日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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