TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年3月26日放送)

TOKIO HOT 100 2023-03-26 放送回ランキング ランキング

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2023年3月26日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年3月26日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年3月26日放送分の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、春の訪れとともにリスナーの気分を明るく前へ押し出すような選曲がトップに立ったことが印象的だ。1位に輝いたのはジェイソン・ムラーズの「I Feel Like Dancing」。彼といえば「I’m Yours」をはじめ、アコースティックギターを基調にした温かなメロディと、飾らないポジティブな歌声で世界中のリスナーに愛されてきたシンガーソングライターである。長いキャリアの中で培われてきた「聴く人の気持ちを軽くする」という持ち味は、この曲でも健在で、タイトルが示す通り、思わず体を揺らしたくなるような弾むグルーヴと、力の抜けた開放的な歌い回しが心地よく響く。コロナ禍で塞ぎがちだった日常が少しずつ動き出していた当時の空気の中で、こうした肩の力の抜けたダンサブルな一曲が支持を集めたのは、時代の気分を映す出来事として興味深い。 TOP10全体を眺めても、この週は洋楽・邦楽、ジャンルの垣根を越えた多彩なラインナップが並んでいる。2位のHANA HOPEによる「WE’VE COME SO FAR」は、国内シーンから生まれた瑞々しいポップスとして存在感を放ち、3位には東京スカパラダイスオーケストラが緑黄色社会の長屋晴子をフィーチャーした「青い春のエチュード」がランクイン。スカパラならではの管楽器のダイナミズムと、長屋晴子の伸びやかなボーカルが組み合わさることで、青春性と祝祭感を併せ持つ一曲に仕上がっている。4位のCHVRCHESはスコットランド出身のシンセポップバンドとして、エレクトロニックなサウンドスケープの中に切実な感情を溶け込ませる作風で知られており、「OVER」でもその輪郭のはっきりしたシンセの音像が耳を引く。 5位にはJ-HOPEがJ.コールを迎えた「ON THE STREET」がランクイン。K-POPグループのメンバーによるソロ活動が、ヒップホップシーンの重要人物とのコラボレーションという形で国境を越えて展開されていたことは、当時の音楽産業のグローバル化を象徴する出来事のひとつだろう。6位のMONJE、7位のKAN SANOは、いずれも洗練されたトラックメイキングとメロウな質感を持ち味とする国内アーティストで、都会的な夜の空気を感じさせるサウンドが並ぶ。8位のEILLは力強くもしなやかな歌声で自身の内面を綴るアーティストとして知られ、「WE ARE」でもその表現力が発揮されている。9位の羊文学「永遠のブルー」は、轟音ギターと繊細なボーカルの対比でオルタナティブロックの豊かさを聴かせ、10位のビーバドゥービーは、UKのベッドルームポップ/インディーシーンから登場したアーティストらしく、「GLUE SONG」でも力の抜けたローファイな質感とキャッチーなメロディを両立させている。 こうして見渡すと、この週のTOP10は、国内外・ジャンル問わずボーダーレスに音楽が並ぶ「TOKIO HOT 100」らしいラインナップだったと言える。トップに立ったジェイソン・ムラーズの温かなダンスチューンを起点に、シンセポップ、ヒップホップ、ジャズ/R&B的なグルーヴ、オルタナティブロック、インディーポップまでが同じ地平で鳴っていたこの瞬間は、2020年代前半の音楽シーンの多様性と、リスナーが求めていた「軽やかさ」を象徴する一週間だったのではないだろうか。

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2023年3月26日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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