2025年11月23日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2025年11月23日放送回)。
この週の音楽シーン
2025年11月23日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に立ったのは、BE:FIRSTの「I WANT YOU BACK」だった。BE:FIRSTはSKY-HIが主催したオーディションプロジェクト「THE FIRST」から誕生し、2021年のデビュー以来、国内のみならずアジア各国でも支持を広げてきたボーイズグループだ。ダンスとボーカルのクオリティを両立させたパフォーマンス志向のグループとして知られ、K-POP的なプロダクションの緻密さと、日本発グループらしいエンタテインメント性を融合させてきた歩みが、彼らの音楽的な特徴として語られることが多い。今回1位に立った楽曲も、そうしたグループの持ち味が凝縮された一曲として、聴き手を惹き込む力を持っている。
この週のトップ10を眺めると、国境やジャンルを軽々と越えるヒットの構図が浮かび上がってくる。2位に入ったのは「GOLDEN」。Netflixで配信されたアニメーション作品「KPOP Demon Hunters」から生まれた楽曲で、架空のガールズグループHUNTR/Xの名のもとに、EJAE、AUDREY NUNA、REI AMIといった実力派シンガーたちが声を重ねている。フィクションのグループがリアルなチャートに食い込んでくるという現象自体が、いまの音楽と映像コンテンツの結びつきの深さを物語っている。K-POPのプロダクション手法がグローバルなポップスの共通言語になりつつあることを、この曲は改めて印象づけた。
4位のBALMING TIGERとYAEJIによる「WO AI NI」も、アジアのアンダーグラウンドカルチャーとメインストリームが接近している様子を感じさせる一曲だ。韓国のクルーとニューヨークを拠点にするYAEJIという組み合わせは、シーンの垣根を軽やかに飛び越える現在のポップミュージックのあり方を体現している。一方で6位には、米津玄師と宇多田ヒカルという日本を代表する二人のアーティストが手を組んだ「JANE DOE」がランクイン。世代もキャリアも異なる二人がひとつの楽曲で共鳴する様は、邦楽シーンにおける豪華なコラボレーションの醍醐味を存分に伝えてくれる。
洋楽勢も個性豊かに並んだ。3位のSudan Archivesはヴァイオリンを軸にしたユニークなサウンドで独自の地位を築いてきたアーティストであり、5位のThundercatはジャンルレスなベースプレイとポップセンスで長年評価されてきたミュージシャンだ。彼らの楽曲がチャート上位に自然に混在していること自体が、リスナーの音楽への向き合い方がますます多層的になっていることを示している。9位のCharlie Puthのように、ポップスのメインストリームで安定した存在感を保つアーティストがいる一方で、7位のHANA、8位のJoshua Idehen、10位のさらさといった、それぞれ異なる背景を持つアーティストたちが並ぶランキングは、聴き手の耳がジャンルの壁を意識しなくなってきていることの証左でもあるだろう。
こうして見渡すと、この週の「TOKIO HOT 100」は、日本のボーイズグループが放つ完成度の高いポップスを頂点に、K-POP由来のプロダクション、アジア発のコラボレーション、日本を代表するアーティスト同士の共作、そして個性派の洋楽アーティストたちが渾然一体となったランキングだったと言える。BE:FIRSTの「I WANT YOU BACK」がその頂点に立ったことは、国内グループが持つパフォーマンス力とプロダクションの緻密さが、グローバルな潮流と並び立つだけの強度を備えていることを示すものだった。ジャンルや国籍を超えたヒットが同じテーブルに並ぶこの週のチャートは、当時の音楽シーンの豊かな多様性を映し出す、印象深い一枚のスナップショットだったと振り返ることができる。
2025年11月23日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 I WANT YOU BACK — BE:FIRST ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 GOLDEN — HUNTR/X,EJAE,AUDREY NUNA,REI AMI & KPOP DEMON HUNTERS CAST ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 MY TYPE — SUDAN ARCHIVES ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 WO AI NI — BALMING TIGER & YAEJI ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 UPSIDE DOWN(CANDY CRUSH) — THUNDERCAT ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 JANE DOE — 米津 玄師 & 宇多田 ヒカル ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 MY BODY — HANA ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 IT ALWAYS WAS — JOSHUA IDEHEN ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 CHANGES — CHARLIE PUTH ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 THINKING OF YOU — さらさ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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