TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2017年6月4日放送)

TOKIO HOT 100 2017-06-04 放送回ランキング ランキング

本ページには広告(Amazonアソシエイト・楽天アフィリエイト等)を含みます。

2017年6月4日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2017年6月4日放送回)。

この週の音楽シーン

2017年6月4日放送分の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、NULBARICHの「IT’S WHO WE ARE」だった。JQのボーカルを中心に結成されたこのバンドは、ブラックミュージックのグルーヴとロックの熱量を等身大の言葉で溶かし込むスタイルで、デビューから瞬く間に都市型リスナーの支持を集めていた存在だ。「IT’S WHO WE ARE」はそのバンド名を冠したアルバムの表題曲でもあり、自分たちのアイデンティティを高らかに宣言するようなタイトルからも、当時の勢いと自信がうかがえる。洋楽的な質感を持ちながら日本語詞ともシームレスに接続する彼らのサウンドは、ジャンルの境界が曖昧になっていく2010年代半ばの空気そのものを体現していたと言える。

この時期のNULBARICHは、単なる「洋楽的な邦楽バンド」という括りを超えて、シーン自体の温度を少しずつ変えていく存在として語られ始めていた。ソウルやファンクのエッセンスを日本のポップスの文脈に自然に持ち込み、ライブハウス発のバンドでありながらクラブカルチャーのリスナーにも届く懐の深さを持っていたことが、幅広い層からの支持につながっていたのだろう。この週の1位という結果は、そうした流れが着実にリスナーの耳に浸透していたことを示す一つの記録として読むことができる。

TOP10全体を見渡すと、当時のポップシーンの多層性がそのまま反映されているのも興味深い。2位にはケイティ・ペリーがミーゴスを迎えた「BON APPETIT」、3位にはワン・ダイレクションから独立して歩み始めたばかりのハリー・スタイルズによる「SIGN OF THE TIMES」がランクイン。ソロアーティストとしての新たな一歩を印象づけるこの曲は、クラシックロック的な壮大さを纏った意欲作として話題を呼んでいた。6位のDJカリードによる「I’M THE ONE」は、ジャスティン・ビーバーやクアヴォ、チャンス・ザ・ラッパー、リル・ウェインという豪華な顔ぶれが集結したポップとヒップホップの融合ソングで、当時のUSチャートを賑わせていた一曲でもある。10位のDNCE feat.ニッキー・ミナージュの「KISSING STRANGERS」も含め、洋楽勢はダンサブルでコラボレーション色の強い楽曲が目立っていた。

一方の邦楽勢も個性豊かだった。4位にはTHE YELLOW MONKEYの「ロザーナ」がランクインし、ベテランバンドならではの色気とロックンロールの説得力を放っていた。5位の平井堅「ノンフィクション」は、抑制の効いた歌声でしっとりと聴かせる楽曲であり、8位のtofubeatsによる「WHAT YOU GOT」は、トラックメイカーとしてもDJとしても評価の高い彼らしい、ポップとエレクトロニックの絶妙なバランス感覚が光る一曲だった。9位にはぼくのりりっくのぼうよみの「SKY’S THE LIMIT」がランクイン。当時、独特の浮遊感を持つラップと歌の中間のようなスタイルで注目を集めていた表現者であり、既存の邦楽ラップの枠に収まらない存在感を放っていた。

こうして並べてみると、この週のTOP10は、ジャンルもキャリアも国籍も異なるアーティストたちが一つのチャートの中で共存していた、実に2017年らしい景色だったことがわかる。ストリーミングが本格的に浸透し、洋楽と邦楽、メジャーとインディーズの境界がリスナーの中でどんどん溶けていった時代。NULBARICHの1位は、そんな流動的な時代の空気を象徴する出来事として、今振り返っても印象深い一週間だったと言えるだろう。

🎧 この曲を聴くなら[PR]

2017年6月4日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

次の週(2017年6月11日) »

いい音で聴くなら[PR]

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました