TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2017年5月28日放送)

TOKIO HOT 100 2017-05-28 放送回ランキング ランキング

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2017年5月28日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2017年5月28日放送回)。

この週の音楽シーン

2017年5月28日のTOKIO HOT 100で首位に輝いたのは、NULBARICHの「IT’S WHO WE ARE」だった。JQによる伸びやかで力の抜けたボーカルと、ブラックミュージックの語法を丁寧に消化したバンドサウンドは、当時の日本の音楽シーンに新しい風を吹き込んでいた存在として記憶している人も多いだろう。海外のR&Bやシティポップの要素を自然に取り込みながらも、決して模倣に終わらない独自の質感を持っていたのがNULBARICHというバンドの魅力であり、この曲がTOP10の頂点に立ったことは、洋楽と邦楽の垣根が徐々に低くなっていた時代の空気を象徴していたように思う。

この週のランキング全体を眺めると、まさにそうした「越境」が起きていたことがよくわかる。2位にはKATY PERRYがMIGOSを迎えた「BON APPETIT」、3位にはHAIMの「WANT YOU BACK」がランクインしており、ポップスとヒップホップ、あるいはインディーロックの要素が交差する楽曲が上位を占めていた。DJ KHALEDが5位に送り込んだ「I’M THE ONE」は、JUSTIN BIEBERやQUAVO、CHANCE THE RAPPER、LIL WAYNEという豪華な顔ぶれを揃えたコラボレーション曲であり、当時のアメリカのチャートシーンでも大型客演ソングが主流になりつつあったことを物語っている。

また6位のED SHEERANによる「GALWAY GIRL」は、アイリッシュ・トラッドの要素をポップスに落とし込んだ意欲作で、シンガーソングライターというフォーマットの中でどこまで実験ができるかを示した一曲だった。4位のLINKIN PARKによる「GOOD GOODBEY」も印象深い。ロックバンドがエレクトロやヒップホップの要素を積極的に取り入れていた時期であり、バンドサウンドの定義そのものが拡張されていた時代背景が透けて見える。

邦楽勢では7位に平井堅の「ノンフィクション」がランクイン。円熟味を増したボーカリストが紡ぐバラードは、時代を問わず支持される普遍的な強さを持っていた。そして9位には、当時まだ新人と呼べる存在だったあいみょんの「愛を伝えたいだとか」が入っている。飾らない言葉選びと生々しい感情表現で、この後の数年で一気にシーンの中心へと駆け上がっていく彼女の萌芽をすでにこの曲から感じ取ることができる。

8位のARIANA GRANDEとJOHN LEGENDによる「BEAUTY AND THE BEAST」は、実写版映画の主題歌として世界的にヒットしていた楽曲であり、ディズニー作品がポップスシーンに与える影響力の大きさを改めて示していた。10位のKASABIANによる「YOU’RE IN LOVE WITH A PSYCHO」は、UKロックらしいエッジと機知に富んだ楽曲で、こうした骨太なギターサウンドがまだ確かな居場所を持っていたことを教えてくれる。

こうして振り返ると、この週のTOP10は、ジャンルの境界が溶け合いながらも、それぞれのアーティストが自分たちの個性をしっかりと保っていた、豊かな多様性の瞬間だったと言えるだろう。NULBARICHの首位獲得は、その多様性の中で日本発のサウンドが確かな存在感を放っていたことの証でもあった。

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2017年5月28日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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