TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2016年3月27日放送)

TOKIO HOT 100 2016-03-27 放送回ランキング ランキング

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2016年3月27日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2016年3月27日放送回)。

この週の音楽シーン

2016年3月27日放送回の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、UNDERWORLDの「IF RAH」だった。カール・ハイドとリック・スミスによるこの英国のエレクトロニック・デュオは、1990年代からクラブミュージックとロックの境界を横断し続けてきたベテランであり、その存在が2016年のチャート上位に食い込んでくること自体が、当時のリスナー層の耳の広がりを物語っていたように思う。ミニマルなビートの反復と生々しいヴォーカルの掛け合いという、彼らならではの構築美が、ダンスミュージックが日常のプレイリストに完全に溶け込んでいたこの時代の空気とうまく共振していたのだろう。

この週のTOP10を俯瞰すると、洋楽と邦楽、エレクトロニックとバンドサウンドが違和感なく並んでいるのが印象的だ。2位のKING「THE GREATEST」はソウルフルな女性コーラスグループとして注目を集め始めた時期で、その骨太な音像は2010年代半ばのUSブラックミュージック回帰の潮流を体現していた。3位にはPerfumeの「FLASH」がランクイン。中田ヤスタカによるサウンドプロダクションは、テクノポップの文脈を保ちながらも当時のEDM的なダイナミズムを取り込み、国内テクノポップの到達点のひとつを示していた。

4位のZEDD AND ALOE BLACC「CANDYMAN」、10位のNICKY ROMERO AND NILE RODGERS「FUTURE FUNK」は、まさにこの時期のEDMシーンの厚みを象徴する楽曲群だ。ZeddやNicky Romeroといったプロデューサーたちがヴォーカリストやレジェンドと組んでポップフィールドに越境してくる動きは、2010年代前半から続くEDMブームの成熟期を表しており、Nile Rodgersのようなディスコ/ファンクの生き証人が新世代プロデューサーと組む構図は、ジャンルの垣根がますます曖昧になっていたことを示していた。

邦楽勢では、いきものがかりの「いこう」、FLUMPOOLの「夜は眠れるかい?」、aikoの「もっと」、秦基博の「スミレ」がそれぞれの持ち味でランクインしている。バンドサウンドとシンガーソングライター的な表現がJ-POPの主軸としてなお強く機能していたことがうかがえるラインナップだ。そこに7位のTHE 1975「THE SOUND」が加わることで、当時勢いを増していたUKギターロック新世代の存在感も確認できる。彼らのきらびやかで80年代リバイバル的なサウンドプロダクションは、その後の国内外のインディーポップシーンに少なからぬ影響を与えていくことになる。

こうして並べてみると、この週のチャートは単なる人気曲の集合ではなく、エレクトロニック、ソウル、EDM、Jロック、UKインディーという複数の潮流が同時代的に交差していた瞬間の記録だと言える。1位のUNDERWORLDが体現していた「踊れる音楽としてのアート性」は、このリスト全体を貫く隠れたテーマでもあった。ジャンルの境界が溶け合いながらも、それぞれのアーティストが自らの美学を貫いていた2016年春のポップシーンを、このTOP10は静かに、しかし雄弁に伝えている。

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2016年3月27日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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