TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2012年11月18日放送)

TOKIO HOT 100 2012-11-18 放送回ランキング ランキング

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2012年11月18日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2012年11月18日放送回)。

この週の音楽シーン

2012年11月18日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはエアロスミスの「WHAT COULD HAVE BEEN LOVE」だった。デビューから40年以上を経てなお第一線でチャートの頂点に立つバンドの存在感は、当時のリスナーにとっても象徴的だったのではないだろうか。スティーヴン・タイラーの伸びやかで艶のあるボーカルと、ジョー・ペリーの手数の少ないギターワークが絡み合うバラード寄りの楽曲は、派手さよりも成熟したロックバンドとしての説得力を感じさせるものだった。米国ロックの生きる伝説が、若手やヒットチャートの寵児たちと同じ土俵で1位を獲得していたという事実は、洋楽ロックがまだラジオチャートの主役たりえた時代の空気を今に伝えている。

2位にはTHE BAWDIESの「LEMONADE」がランクイン。日本国内のバンドがオールディーズやR&Bのグルーヴを換骨奪胎し、骨太なロックンロールとして鳴らしていたことは、この時期の邦楽シーンの厚みを物語っている。3位のテイラー・スウィフトはこの年『Red』というアルバムで自身の音楽性をカントリーからポップへと大きく舵を切っていた時期であり、「WE ARE NEVER EVER GETTING BACK TOGETHER」はその転換点を象徴するシングルだった。彼女がこの後10年以上にわたって世界的なポップアイコンへと成長していくことを思えば、2012年秋のこの順位は今振り返ると感慨深いものがある。

邦楽勢では、PEOPLE IN THE BOXの「ダンス、ダンス、ダンス」やandropの「END ROLL」など、当時のオルタナティブ・ロックシーンを支えたバンドたちの名前が並ぶ。歌詞世界や音の構築に文学性やアートロック的な志向を持つバンドが、こうしたチャートの上位に自然と顔を出していたことは、この時代のリスナー層の音楽的な好奇心の広さを感じさせる。JUJUの「ありがとう」や秦基博の「DEAR MR.TOMORROW」といったシンガーソングライター/女性ボーカルの楽曲も並び、J-POPのバラード表現が多様な角度から支持されていたこともうかがえる。

また、キリンジの「TREKKING SONG」がランクインしている点も興味深い。兄弟ユニットとして活動してきた彼らが紡ぐ、洗練されたコード進行とシティポップ的な感触を持つ楽曲は、後年再評価されるシティポップムーブメントの土壌がすでにこの時期のリスナーの耳に馴染んでいたことを示唆している。一方でWILLY MOONの「YEAH YEAH」やNE-YOの「LET ME LOVE YOU」といった海外のポップ/R&B勢もしっかり食い込んでおり、ロック、ポップ、R&B、シンガーソングライターと、ジャンルを横断したバランスの良さがこの週のチャート全体の特徴と言えるだろう。

ベテランロックバンドの底力、ブレイク前夜のポップスターの片鱗、邦楽オルタナやシティポップの潮流——2012年11月という一週間の断面には、後の音楽シーンを予感させる要素が凝縮されていた。改めてこの週のチャートを眺めると、単なる過去の記録以上に、今の耳で聴き直す価値のある「時代の証言」として響いてくる。

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2012年11月18日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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