2011年11月13日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。
本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2011年11月13日放送回)。
この週の音楽シーン
2011年11月13日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、コールドプレイの「Charlie Brown」だった。この曲は同年に発表されたアルバム『Mylo Xyloto』からのナンバーで、当時のコールドプレイはブライアン・イーノを共同プロデューサーに迎え、それまでの内省的で荘厳なロックサウンドから一歩踏み出し、より開放的でエレクトロニックな要素を取り入れた作風へと舵を切っていた時期にあたる。「Charlie Brown」は疾走感のあるギターリフとシンセサイザーの高揚感が同居し、夜の街を駆け抜けるような映像的なスケール感を持つ一曲として、ライブのアンセムにもふさわしい仕上がりになっている。世界的なスタジアムバンドへと成熟していく過程で見せた、開かれたポップネスへの接近が象徴的に表れた楽曲だったと言える。 この週のチャートを見渡すと、邦楽・洋楽が入り混じる中で、日本の音楽シーンの多様さも際立っている。2位には斉藤和義の「やさしくなりたい」がランクイン。フォークとロックの中間にあるような温かみのある歌声と楽曲は、震災後の空気が色濃く残っていたこの年、多くのリスナーの心に寄り添う存在だったのではないだろうか。3位のPerfumeによる「スパイス」は、中田ヤスタカが手がけるテクノポップサウンドの精緻さが光る一曲で、日本独自のポップミュージックの完成度の高さを世界に発信し続けていた時期の代表作だ。4位の椎名林檎「カーネーション」は、彼女らしい文学的な言葉選びと劇的なアレンジが融合した楽曲で、邦楽シーンにおける唯一無二の存在感を放っていた。 5位のYUI「GREEN A.LIVE」、7位の木村カエラ「チョコレート」といった女性シンガーソングライターたちの楽曲も並び、2011年当時の邦楽ポップスの層の厚さを感じさせる。6位のTHE BAWDIESは、ロックンロールへの愛情を真っ直ぐに表現するバンドとして、国内外問わず支持を広げていた時期であり、「RED ROCKET SHIP」にもそのエネルギッシュな魅力が凝縮されている。 海外勢に目を向けると、8位のAVALANCHE CITYはニュージーランド出身のアーティストで、「Love Love Love」の素朴で温かなフォークサウンドは、当時世界的に広がりつつあったオーガニックなインディーフォークの潮流を感じさせる。9位の少女時代「THE BOYS」は、K-POPが日本市場において本格的に存在感を増していった時代を象徴する一曲であり、洗練されたダンスミュージックとしての完成度の高さが際立つ。10位のフォスター・ザ・ピープル「Pumped Up Kicks」は、この年を代表するインディーポップのヒット曲のひとつで、軽やかなメロディの裏に潜む歌詞世界とのギャップも含めて、当時の海外インディーシーンの気分を色濃く伝えている。 こうして振り返ると、この週のTOP10は洋楽ロックの新たな展開、邦楽シンガーソングライターの厚み、テクノポップの洗練、K-POPの台頭、インディーミュージックの多様化といった、2011年という時代の音楽シーンの断面を凝縮したような並びになっている。1位のコールドプレイを軸に、当時のラジオが映し出していた音楽の広がりを味わえる貴重な記録と言えるだろう。
2011年11月13日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)
- 1位 CHARLIE BROWN — COLDPLAY ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 2位 やさしくなりたい — 斉藤 和義 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 3位 スパイス — PERFUME ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 4位 カーネーション — 椎名 林檎 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 5位 GREEN A.LIVE — YUI ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 6位 RED ROCKET SHIP — THE BAWDIES ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 7位 チョコレート — 木村 カエラ ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 8位 LOVE LOVE LOVE — AVALANCHE CITY ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 9位 THE BOYS — 少女時代 ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す
- 10位 PUMPED UP KICKS — FOSTER THE PEOPLE ▶ YouTube Music / Spotify / 🛒 Amazonで探す / 🛒 楽天で探す


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