TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2006年9月10日放送)

TOKIO HOT 100 2006-09-10 放送回ランキング ランキング

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2006年9月10日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2006年9月10日放送回)。

この週の音楽シーン

2006年9月10日放送のJ-WAVE「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、BEYONCE FEAT. JAY-Zの「DEJA VU」だった。前年にデスティニーズ・チャイルドとしての活動に区切りをつけ、ソロアーティストとしての存在感を一気に強めていたビヨンセが、当時交際が取り沙汰されていたジェイ・Zを迎えて放ったこの曲は、ホーンセクションを大胆に使ったファンク色の強いトラックが特徴で、単なるダンスヒットにとどまらない骨太なグルーヴを持っていた。当時のR&B/ヒップホップシーンは、女性ソロシンガーがゲストラッパーを迎えて楽曲のスケールを押し広げるスタイルが一つの定型になりつつあり、「DEJA VU」はその潮流を象徴する一曲として、洋楽リスナーだけでなく幅広い層に届いていたことがうかがえる。

TOP10全体を見渡すと、この週のチャートは洋楽と邦楽、ジャンルの垣根を越えた並びが目を引く。2位のスガシカオ「午後のパレード」、3位のaiko「雲は白リンゴは赤」は、いずれも日本語詞の機微を大切にする作家性の強いポップスで、当時のJ-POPが持っていた「歌詞世界の丁寧さ」を体現する存在だった。一方で6位にはサザンオールスターズの「DIRTY OLD MAN~さらば夏よ~」。タイトルが示す通り夏の終わりを感じさせるナンバーで、9月という放送時期にふさわしい一曲としてランクインしていたのも興味深い符合と言える。

洋楽勢に目を移すと、4位のScissor Sistersはニューヨーク発のグラムポップ/ディスコ・リバイバルを牽引していたバンドで、「I Don’t Feel Like Dancin’」はその名の通り皮肉の効いたタイトルとは裏腹に踊らずにはいられないトラックだった。5位のクリスティーナ・アギレラ「Ain’t No Other Man」は、当時制作していたアルバム『Back to Basics』の路線を象徴する、ビッグバンド調のホーンとソウルフルな歌唱が融合した一曲。往年のジャズ・ソウルへのリスペクトを打ち出す姿勢は、2000年代半ばの女性R&Bシンガーたちが「ルーツ回帰」を志向していた空気を映していた。

7位にはパリス・ヒルトンの「Stars Are Blind」がランクイン。セレブリティとしての知名度が先行しがちだった彼女だが、レゲエ調の軽やかなポップスとして夏の終わりのラジオに似合う一曲になっていた。8位のリリー・アレン「Smile」は、まさにこの年にデビューアルバム『Alright, Still』で頭角を現したばかりの新人で、あっけらかんとした歌声とロンドンっ子らしい辛口な視点が新鮮に映っていた時期だ。10位のジェイムス・モリソン「You Give Me Something」も同じくデビューしたてのシンガーソングライターで、伸びやかな声質のソウルフルなポップスとして評価を集めていた。国内勢では9位に湘南乃風「いつも誰かのせいにしてばっかりだった俺」がランクイン、レゲエ/ヒップホップの語り口を日本語で咀嚼したスタイルが、この時期の邦楽シーンに独自の存在感を放っていた。

こうして並べてみると、2006年9月のこの週は、R&Bのメインストリームから新人シンガーソングライター、邦楽のバラードやレゲエ調まで、多彩なサウンドが同じチャートの中で共存していたことがわかる。「DEJA VU」を頂点に置きながらも、その周囲には夏の終わりを告げる曲やデビューしたばかりの才能が控えていた一週間であり、当時のラジオが果たしていた「多様な音楽との出会いの場」としての役割を、あらためて感じさせるラインナップだったと言えるだろう。

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2006年9月10日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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