TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1999年12月12日放送)

TOKIO HOT 100 1999-12-12 放送回ランキング ランキング

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1999年12月12日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1999年12月12日放送回)。

この週の音楽シーン

1999年12月12日放送分のTOKIO HOT 100で1位に輝いたのは、BECKの「SEXXLAWS」だった。当時のBECKは、フォークやブルースの手触りとヒップホップのビート感覚、さらにはファンクやエレクトロニカの要素までを軽やかに横断する、ジャンルレスな作家性で知られる存在。90年代を通じてオルタナティブ・ロックのフィールドで独自の位置を築いてきた彼が、世紀末のこの時期にダンサブルでポップな質感を前面に出した楽曲でチャートの首位に立っていたという事実は、当時の洋楽シーンの空気をよく物語っている。ロックという枠組みそのものが揺らぎ、ジャンルの境界を軽やかに越える音楽が支持を集めていた時代だったのだろう。

2位にはWILL SMITHの「WILL 2 K」がランクイン。俳優としても大きな存在感を放っていた彼が、ヒップホップとエンターテインメント性の高いポップスを融合させた楽曲でチャートに名を連ねていたことも、90年代末という時代らしい光景だ。3位のCELINE DION、4位のMARIAH CAREYと、女性ボーカリストの王道バラード・R&Bも上位に並び、当時のTOP10がロック、ヒップホップ、ポップス、R&Bと実に多彩なジャンルによって構成されていたことがうかがえる。

5位のFIONA APPLEは、繊細で文学的な歌詞世界と独特の低い声質で当時の若いリスナーの支持を集めていたシンガーソングライターであり、6位のERIC CLAPTONはベテランギタリストとして揺るぎない存在感を放ち続けていた。世代もスタイルもまったく異なるアーティストたちが同じチャートに同居している様子は、TOKIO HOT 100というプログラムが持っていた選曲の幅の広さを感じさせる。

そして7位には、山崎まさよしの「PASSAGE」が入っている。海外アーティストがずらりと並ぶTOP10の中にあって、日本人アーティストがこの位置に食い込んでいたことは印象深い。彼のソングライティングと歌声が持つ普遍性が、洋楽リスナーの耳にも自然に届いていたことの証左と言えるだろう。8位のTHIRD EYE BLINDはメロディアスなオルタナティブ・ロックの代表格として、9位のRAGE AGAINST THE MACHINEは政治色の強いラウドロックの旗手として、それぞれ異なるロックのベクトルを示していた。10位のENRIQUE IGLESIASは、ラテン系アーティストが英語圏のポップシーンで存在感を増していく当時の潮流を象徴する存在だった。

1999年という年は、20世紀最後の年としてさまざまな音楽的な総括や区切りが意識されていた時期でもある。CDというフォーマットが依然として音楽消費の中心にありながらも、インターネットや新しい音楽配信の萌芽が徐々に語られ始めていた過渡期でもあった。そうした時代の空気の中で、BECKのようにジャンルを軽やかに横断するアーティストが1位を獲得していたことは、次の10年へと向かう音楽シーンの多様化を先取りしていたようにも思える。今あらためてこの週のTOP10を眺めると、ロックとポップス、ヒップホップとR&B、洋楽と邦楽が同じテーブルの上に並んでいた懐の深さに、当時のリスナーの耳の広さを感じずにはいられない。

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1999年12月12日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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