TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1999年11月7日放送)

TOKIO HOT 100 1999-11-07 放送回ランキング ランキング

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1999年11月7日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1999年11月7日放送回)。

この週の音楽シーン

1999年11月7日の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、エリック・クラプトンの「BLUE EYES BLUE」だった。当時公開されていたジュリア・ロバーツ主演の映画「ランナウェイ・ブライド」のために書き下ろされたバラードで、クラプトン特有の抑制された歌声とギターの陰影が、映画の切なさをそのまま音に写し取っていたのを覚えている人も多いだろう。90年代を通じて「ティアーズ・イン・ヘヴン」や「チェンジ・ザ・ワールド」といった映画関連の楽曲で幅広い層に浸透していったクラプトンが、90年代の終わりにもう一度、映画とラジオとチャートを結びつけていたことは象徴的だ。ロックの伝説が一過性のヒットで終わらず、着実にラジオのヘビーローテーションに戻ってくるという、当時のAOR的な聴取環境をよく示す1位だったと言える。

この週のトップ10を眺めると、1999年という年がいかに音楽的な過渡期だったかがよくわかる。2位には宇多田ヒカルの「ADDICTED TO YOU」。アルバム「First Love」で日本の音楽シーンを塗り替えつつあった彼女が、洋楽ど真ん中のチャートに割り込んでくる並びは、当時のJ-WAVEらしい国境を意識しない選曲思想の表れだった。3位のサヴェッジ・ガーデンはアルバム「Affirmation」からの一曲で、オーストラリア発のメロディアスなポップスがアメリカ・イギリスの重鎮たちと肩を並べていた。4位のシンプリー・レッド、5位のペット・ショップ・ボーイズは、ともに80年代から活動するベテランがそれぞれ新作で健在ぶりを示していた時期で、UKのブルーアイド・ソウルとエレクトロポップという異なる文脈のふたつの潮流が、90年代の終わりにきちんと現役として鳴っていたことがわかる。

6位のマライア・キャリーは、アルバム「Rainbow」で新しいR&Bのグルーヴを取り入れながらも、伸びやかなヴォーカルという個性は変わらずに存在感を放っていた。7位にはBIRDの「空の瞳」がランクインしており、洋楽が主体のチャートの中で日本のR&Bシンガーが確かな場所を確保していたことも興味深い。8位のスティーヴィー・ワンダーは、モータウンから続くソウルの系譜を体現する存在として、世代を超えて聴かれ続けていたことを物語る。9位のポーラ・コール・バンド、そして10位のローリン・ヒル&ボブ・マーリーの「TURN YOUR LIGHTS DOWN LOW」は、レゲエのレジェンドと当時最先端のR&Bシンガーが共演するという、ジャンルとルーツをまたいだ試みが自然にチャートインしていたことを示している。

こうして並べてみると、この週のTOP10は世代もジャンルも国籍も実に多様だ。クラプトンのような大御所ロック、宇多田ヒカルという日本発の新星、UKのベテラン勢、オーストラリアのポップ、アメリカのR&B、そしてレゲエのルーツ——それらが一つの番組表の中に違和感なく共存していたことこそ、ミレニアムを目前にした1999年秋の音楽シーンの豊かさであり、当時のラジオが果たしていた役割の大きさを改めて感じさせてくれる。

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1999年11月7日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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