TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1993年7月4日放送)

TOKIO HOT 100 1993-07-04 放送回ランキング ランキング

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1993年7月4日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1993年7月4日放送回)。

この週の音楽シーン

1993年7月4日のTOKIO HOT 100で首位に立ったのは、ジャネット・ジャクソンの「THAT’S THE WAY LOVE GOES」だった。この曲は、80年代の「Control」や「Rhythm Nation 1804」で見せてきた強靭でエネルギッシュなダンスサウンドとは一線を画す、ミニマルで色気を纏ったグルーヴが印象的な一曲だ。ジャム&ルイスとのタッグによる、抑制の効いたビートと囁くようなボーカルの組み合わせは、当時のR&Bシーンにおけるひとつの成熟の形を示していたと言えるだろう。派手さで押し切るのではなく、余白と質感で聴かせる音作りは、90年代のR&Bが向かっていく方向性を先取りしていたようにも感じられる。

この週のチャートを見渡すと、当時の音楽シーンの多層性がよく見えてくる。2位にはジャミロクワイの「BLOW YOUR MIND」がランクインしている。ジェイ・ケイ率いるこのバンドは、70年代のジャズファンクやソウルを現代的な感覚で再構築し、UKのアシッドジャズムーブメントを牽引する存在だった。同じく6位のUS3による「SOOKY SOOKY」も、ジャズのサンプリングとヒップホップのビートを融合させた作品で、当時のクラブシーンにおけるジャンル横断的な実験精神を象徴している。

一方で、3位のドナルド・フェイゲンによる「TOMORROW’S GIRLS」は、スティーリー・ダンの中心人物としても知られる彼の、洗練されたAOR/フュージョン的な音楽性を感じさせる。こうした玄人好みの楽曲がチャート上位に食い込んでいたことも、TOKIO HOT 100という番組が持っていた選曲の幅広さを物語っている。

ソウル/R&B方面では、5位にナタリー・コールの「TAKE A LOOK」、8位にミカ・パリスの「I NEVER FELT LIKE THIS BEFORE」がランクイン。ナタリー・コールは父ナット・キング・コールとのデュエット企画などでも知られる実力派シンガーであり、ミカ・パリスもまたUKのブラックミュージックシーンを代表する歌い手のひとりだった。彼女たちの楽曲からは、当時のソウルミュージックが持っていた表現の深さと歌唱力への信頼が伝わってくる。

レゲエ/ラヴァーズロックの流れも見逃せない。4位のジャネット・ケイは「Silly Games」で知られるラヴァーズロックの代表的存在であり、9位のUB40はエルヴィス・プレスリーの楽曲をカバーした「(I CAN’T HELP)FALLING IN LOVE WITH YOU」で世界的なヒットを飛ばしていた。レゲエのリズムがポップスの文脈に自然に溶け込んでいたのも、この時期らしい光景だ。

そして10位には、スウェーデン出身のロクセットによる「ALMOST UNREAL」。映画『スーパーマリオ』のサウンドトラック曲としても知られ、ヨーロッパ発のポップロックが日本のリスナーにも親しまれていたことがうかがえる。

こうして並べてみると、この週のTOP10は、R&B、アシッドジャズ、AOR、レゲエ、ヨーロピアンポップと、実に多彩なジャンルが同居していたことがわかる。ジャンルの垣根がまだ明確に固まりきっていなかった90年代前半という時代だからこそ生まれた、豊かな並びだったのではないだろうか。ジャネット・ジャクソンの一曲を起点に、当時のラジオが映し出していた音楽の多様性を、あらためて味わってみたい。

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1993年7月4日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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