TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1990年3月25日放送)

TOKIO HOT 100 1990-03-25 放送回ランキング ランキング

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1990年3月25日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1990年3月25日放送回)。

この週の音楽シーン

1990年3月25日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いていたのはジャネット・ジャクソンの「ESCAPADE」でした。前年に発表されたアルバム『Rhythm Nation 1804』からのシングルで、ジミー・ジャムとテリー・ルイスのプロデュースによる、軽やかでありながら芯のあるダンスビートが印象的な一曲です。80年代後半から続いていた社会的なメッセージ性の強い作風から一転、ポップでキャッチーなメロディが前面に出ており、聴く者を解放するような明るさが当時のリスナーの心を掴んでいたのではないでしょうか。ジャネットというアーティストが単なる「マイケルの妹」という枠を超え、独自の音楽性とダンスパフォーマンスで90年代の音楽シーンを牽引していく存在になっていく、その過程を象徴する曲とも言えます。

この週のTOP10全体を眺めると、90年代幕開けの空気を色濃く感じ取ることができます。2位にはリチャード・マークスの「TOO LATE TO SAY GOODBYE」がランクインしており、80年代から続くAOR・ロックバラードの系譜が健在であったことがうかがえます。3位のダイアナ・ロスや5位のフィル・コリンズといったベテラン勢が上位に名を連ねる一方で、4位にはポーラ・アブドゥルの「OPPOSITES ATTRACT」がランクイン。ダンスとポップスを融合させたMTV世代の申し子とも言える存在で、ジャネットと並び新しい時代の女性アーティスト像を体現していました。

6位のロクセットはスウェーデン出身ながら全米チャートを席巻し、ヨーロピアン・ポップの存在感を示していた時期。8位のミリ・ヴァニリは、この後に起きるスキャンダルを知る現在の耳で聴くと複雑な思いを抱かせますが、当時はダンスポップの寵児として絶大な人気を誇っていました。9位のミシェル、10位のテイラー・デインといった顔ぶれからも、ブラックコンテンポラリーとダンスミュージックが融合し、洗練されたR&Bポップスとしてチャートの主流を占めていた時代性が読み取れます。

7位にクインシー・ジョーンズがエル・デバージ、バリー・ホワイトという世代の異なる二人のボーカリストをフィーチャーした「THE SECRET GARDEN」を送り込んでいるのも興味深い点です。プロデューサーとしての手腕はもちろん、異なる時代を代表する歌声を一つの楽曲に共存させるという試みそのものが、80年代から90年代への橋渡しを象徴しているように感じられます。

全体として、この週のチャートは打ち込みとライブ楽器が違和感なく共存し、メロウなバラードとダンスビートが並び立つ、豊かな多様性を持った時代だったことを物語っています。ジャネット・ジャクソンの「ESCAPADE」が1位に立っていたこの週は、まさに90年代という新しい10年の音楽シーンの方向性を予感させる、そんな一枚のスナップショットだったと言えるでしょう。

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1990年3月25日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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