TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2023年2月12日放送)

TOKIO HOT 100 2023-02-12 放送回ランキング ランキング

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2023年2月12日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2023年2月12日放送回)。

この週の音楽シーン

2023年2月12日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、イギリス・ロンドン出身のアーティスト、アーロ・パークスの「WEIGHTLESS」だった。彼女は2021年にデビューアルバム「Collapsed in Sunbeams」でマーキュリー・プライズを受賞し、内省的でありながら開かれた眼差しを持つ歌詞世界と、ベッドルーム・ポップの静けさをジャズやソウルの温度感で包み込むような音作りで、若い世代のリスナーから熱い支持を集めていたシンガーソングライターだ。「WEIGHTLESS」はその名の通り、重力から解き放たれたような浮遊感のあるサウンドスケープが印象的な楽曲で、繊細な感情の機微を丁寧にすくい取る彼女らしい一曲として、この週のトップに立ったことは象徴的だった。

2023年前半という時期を振り返ると、音楽シーンはコロナ禍からの本格的な回復期にあり、ライブやフェスが日常に戻りつつある一方で、リスナーの耳はより内省的で個人的な音楽体験を求める傾向も強まっていたように思う。アーロ・パークスのような、大きな音圧で押し切るのではなく、静かな部屋の中で自分と向き合うような音楽が支持されたのは、そうした時代の空気とも無関係ではないだろう。

この週のTOP10を見渡すと、多様性に富んだラインナップが並んでいる。2位にはサム・スミスの「I’M NOT HERE TO MAKE FRIENDS」がつけており、アルバム「Gloria」を携えて自身のアイデンティティをより開放的に表現していた時期の楽曲だ。3位には元AAAの宇野実彩子がソロ名義でランクインし、グループ活動を経た上での新たな音楽的挑戦が伺える。5位のNewJeansによる「Ditto」は、K-POPの新世代グループが海外リスナーにも急速に浸透していったことを示す一曲であり、この年のグローバルなヒットチャートを語る上で欠かせない存在となっていく。7位のマネスキンとトム・モレロの共演「GOSSIP」は、イタリア発のロックバンドがグラミー受賞を経て世界的なロックシーンの中心に躍り出ていたことを物語っている。

国内勢では8位に雨のパレードの「PARADIGM」、10位にCHAIの「ラブじゃん」がランクインしており、邦楽ロック・オルタナティブシーンの独自の熱量が海外勢と並んで存在感を放っていたことがわかる。CHAIはこの頃すでに国内外で独自のポジションを確立しており、ユーモアと批評性を両立させたガールズバンドとして日本のインディーシーンを牽引していた。

こうして振り返ると、この週のチャートは静と動、内省と外向、ローカルとグローバルといった様々な軸が交錯する興味深いスナップショットだったと言える。アーロ・パークスの「WEIGHTLESS」が1位に選ばれたことは、派手さよりも誠実さ、瞬発力よりも持続する余韻を評価する当時のリスナーの感性を映し出していたのではないだろうか。あれから時間が経った今聴き直しても、この曲が持つ静かな強度は色褪せることなく、むしろその時代を象徴する一曲として記憶に刻まれている。

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2023年2月12日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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