TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2021年8月29日放送)

TOKIO HOT 100 2021-08-29 放送回ランキング ランキング

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2021年8月29日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2021年8月29日放送回)。

この週の音楽シーン

2021年8月29日放送の「TOKIO HOT 100」で1位を獲得したのは、THE WEEKNDの「TAKE MY BREATH」だった。80年代のディスコやシンセポップを彷彿とさせるダークで煌びやかなサウンドは、彼が「ブラインディング・ライツ」以降に確立してきた音楽的世界観の延長線上にあり、ネオン色の夜を切り取るようなビートとファルセットの絡み合いが強烈な印象を残す一曲だった。当時はコロナ禍が長く続き、クラブやフロアでの一体感が現実には得づらい時期だったからこそ、こうした「踊れるダークネス」がリスナーの想像力を刺激していたのかもしれない。

この週のTOP10を眺めると、時代の空気がくっきりと浮かび上がってくる。2位にはブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによる新プロジェクト、シルク・ソニックの「SKATE」がランクイン。往年のソウルやファンクへの愛情を惜しみなく注いだ楽曲で、重苦しい世相のなかにあっても軽やかさと遊び心を届けてくれる存在だった。4位のアダム・リヴァインの「GOOD MOOD」も、マルーン5の活動と並行したソロ的な試みとして注目され、ポップなグルーヴが心地よかった。

邦楽勢の存在感も見逃せない。3位にはOfficial髭男dismの「アポトーシス」がランクイン。テレビアニメ『東京リベンジャーズ』のオープニング主題歌として広く知られ、生命の在り方をテーマにしたシリアスな歌詞世界とバンドらしいドラマチックな構成が話題を呼んだ。9位のBACK NUMBERによる「水平線」も、震災や災禍の記憶と向き合いながら未来への祈りを込めた楽曲として、多くのリスナーの心に残った作品だ。邦楽と洋楽が同じチャートのなかで並び立つこの時期特有のバランス感覚は、ラジオならではの編成の魅力でもあった。

洋楽勢では、5位にThe Kid LaroiとJustin Bieberの「STAY」がランクイン。テンポの速いポップパンク的な構成とキャッチーなメロディで、若い世代のリスナーから絶大な支持を集めていた楽曲だ。6位にはBTSの「Permission to Dance」。パンデミック下で「ダンスの許可なんて必要ない」というメッセージを掲げ、世界中のファンに前向きな気持ちを届けた一曲として記憶されている。7位のカミラ・カベロ「Don’t Go Yet」はラテン的なホーンセクションを取り入れた開放的なサウンドが印象的だった。

8位にはエルトン・ジョンとデュア・リパによる「Cold Heart (PNAU Remix)」がランクイン。エルトンの過去の名曲群をサンプリングしながら現代的なダンスビートに落とし込んだこのリミックスは、世代を超えたコラボレーションの妙を感じさせた。10位には10代の女性バンド、The Linda Lindasの「Oh!」がランクイン。パンクロックの直情的なエネルギーが新鮮で、当時SNSでのライブ映像がきっかけに注目を集めていたグループだった。

こうして振り返ると、この週のTOP10は、ダークで内省的なムード、ソウルフルな懐かしさ、邦楽バンドの物語性、そして若い世代の躍動が同時に共存していた稀有な瞬間だったように思える。THE WEEKNDの「TAKE MY BREATH」が1位に輝いたことは、単なる一曲のヒットというより、あの時代の空気そのものを象徴する出来事だったのではないだろうか。

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2021年8月29日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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