TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年10月11日放送)

TOKIO HOT 100 2020-10-11 放送回ランキング ランキング

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2020年10月11日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年10月11日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年10月11日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、DAVID GUETTA AND SIAの「LET’S LOVE」だった。世界的ヒットメイカーであるフレンチDJのデヴィッド・ゲッタと、唯一無二の歌声を持つシンガー、シーアという、過去にも幾度となくタッグを組んできた二人による楽曲がこの週の頂点に立ったことは、当時の空気を色濃く反映していたように思う。2020年という年は、新型コロナウイルスの影響で世界中のクラブやフェスが機能停止に陥り、ダンスミュージックが本来鳴らされるべき現場を失っていた時期だ。そんな中で「LET’S LOVE」というタイトルが掲げるメッセージは、踊れない現実の中でこそ響く祈りのような温度を持っていたのではないだろうか。ゲッタの手掛けるトラックは常に大衆性とクラブ感覚の両立を試みてきたが、この曲でもシーアの表現力豊かなボーカルが乗ることで、単なるダンスチューンを超えたエモーショナルな広がりを獲得していた。

TOP10全体を見渡すと、この週は非常に多国籍かつジャンルの幅が広いラインナップになっている。2位にはアリシア・キーズの「LOVE LOOKS BETTER」がランクインしており、R&Bシーンの重鎮が変わらぬ存在感を放っていたことがわかる。3位にはBTSの「DYNAMITE」。この曲は2020年を象徴する一曲と言ってよく、K-POPが欧米のメインストリームチャートでも次々と記録を打ち立てていた時期の熱量を、日本のラジオチャートでも確かに感じ取ることができる。4位のジャスティン・ビーバー feat. チャンス・ザ・ラッパー「HOLY」も、パンデミック下での希望を歌う楽曲として記憶に残っている人は多いだろう。8位にはトラヴィス・スコットが参加した「THE PLAN」がランクイン。クリストファー・ノーラン監督作『TENET』のサウンドトラックからの一曲であり、映画館という体験そのものが揺らいでいた年に、大作映画の話題性がチャートにも滲み出ていたのが興味深い。

邦楽勢にも目を向けたい。5位のNENASHI feat. J.LAMOTTA すずめによる「GONNA BE GOOD」、6位のROTH BART BARON「極彩 | I G L (S)」、9位の竹内アンナ「LOVE YOUR LOVE」など、国内のアーティストたちが海外の話題曲と並んで堂々とランクインしている構成は、「TOKIO HOT 100」ならではの魅力だ。洋楽と邦楽を等価に並べ、リスナーに横断的な聴取体験を提供するこの番組のスタンスは、当時も今も変わらぬ価値を持っている。ROTH BART BARONの音楽的な深みや、竹内アンナの持つポップスとしての洗練は、海外勢の強力な楽曲群と並んでも決して埋もれることなく、むしろチャートに独自の陰影を与えていた。

振り返ってみると、この週のTOP10は、パンデミックという世界共通の困難のなかで、それぞれのアーティストが異なるアプローチで「今を鳴らす」ことに向き合っていた記録として読み取れる。ダンスミュージックが踊る場を失いながらも祈りに近い形で鳴らされ、K-POPがグローバルな熱狂を巻き起こし、邦楽が独自の質感を保ちながら並走していた。この一週間のチャートは、単なるヒット曲リストではなく、あの年特有の空気そのものを封じ込めたタイムカプセルのようにも思える。

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2020年10月11日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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