TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2016年10月16日放送)

TOKIO HOT 100 2016-10-16 放送回ランキング ランキング

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2016年10月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2016年10月16日放送回)。

この週の音楽シーン

2016年10月16日放送の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、宇多田ヒカルの「道」だった。この年、宇多田ヒカルは長い充電期間を経てアルバム『Fantôme』をリリースし、音楽シーンに本格復帰を果たしている。母である藤圭子の死という個人的な出来事とも向き合いながら制作されたこの作品は、生と死、家族、痛みといった普遍的なテーマを、宇多田ヒカルならではの静謐で骨太な言葉と旋律で描き出したことで大きな反響を呼んだ。「道」はその中でも、聴く者それぞれの人生に寄り添うような包容力を持つ楽曲であり、この週の1位という結果は、単なる話題性を超えて、彼女の音楽そのものが持つ強度が支持された証だったといえるだろう。 この週のチャートを見渡すと、2016年という年がいかに音楽的に豊かな時期だったかがよくわかる。4位にはRADWIMPSの「前前前世」がランクインしている。同年夏に公開され社会現象となった映画『君の名は。』の主題歌であり、映画の大ヒットとともに世代を超えて広く聴かれた楽曲だ。5位の星野源「恋」も見逃せない。この年の秋クールに放送されていたドラマの主題歌として起用され、劇中で披露された「恋ダンス」が瞬く間にSNSやテレビのバラエティ番組にまで波及し、社会現象と呼べるほどのムーブメントを巻き起こしていた時期にあたる。邦楽シーンにおいて、映像作品と音楽が強く結びつきながらヒットを生み出していく構図が鮮明に表れていた週だったと言える。 一方で洋楽勢も存在感を放っている。2位にはジャズ・ボーカリストとして知られるノラ・ジョーンズの「CARRY ON」、7位にはレディー・ガガが新たな音楽的アプローチを試みた「PERFECT ILLUSION」、そして9位にはブルーノ・マーズの「24K MAGIC」がランクインしている。ブルーノ・マーズのこの曲は、後にアルバム『24K Magic』として結実するファンク・R&B回帰の先陣を切った一曲であり、80年代のグルーヴを現代的に再構築したサウンドは当時のポップシーンに新鮮な刺激を与えていた。 国内の動きに目を向ければ、3位にはNULBARICHの「NEW ERA」が入っている。バンドとしての活動を本格化させつつあった時期であり、ブラックミュージックやシティポップの要素を取り入れた洗練されたサウンドは、当時のリスナーに新しい邦楽の可能性を提示していた存在だった。6位のAimer「カタオモイ」、8位のサカナクション「多分、風。」、10位のSEKAI NO OWARI「HEY HO」も含め、それぞれが異なる音楽性でTOP10を構成しており、邦楽・洋楽、ロック・ポップス・R&B・ジャズが違和感なく並ぶこの週のランキングは、当時のラジオリスナーが求めていた多様な音楽の受け皿としてのチャートの姿をよく映し出している。 改めてこの週を振り返ると、映画やドラマといった映像コンテンツとポップミュージックが密接に結びつき、社会全体を巻き込むようなヒットが次々と生まれていた2016年という時代の空気を、このTOP10全体から感じ取ることができる。その中心に宇多田ヒカルの「道」があったという事実は、派手な現象性だけでなく、静かに深く聴き手の内側に届く音楽もまた、時代を代表する1位に値するのだということを物語っている。

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2016年10月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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