TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2020年2月16日放送)

TOKIO HOT 100 2020-02-16 放送回ランキング ランキング

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2020年2月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2020年2月16日放送回)。

この週の音楽シーン

2020年2月16日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、アリシア・キーズの「UNDERDOG」だった。この年の1月に発表されたアルバム『ALICIA』からのカットで、力強いピアノのイントロから始まり、社会の片隅で懸命に生きる人々への連帯を歌い上げる楽曲だった。アリシア・キーズといえば2001年の「Fallin’」以来、R&Bとソウルの伝統を継承しながらも常に現代的な感覚を取り入れてきたアーティストであり、「UNDERDOG」もその延長線上にある一曲として、当時多くのリスナーの心を掴んだのだろう。2020年という年は、後に世界的なパンデミックによって音楽シーンが大きく揺さぶられることになる直前の時期であり、この頃はまだライブやフェスが日常のものとして存在していた。そうした「当たり前」がまだ続いていた時代の空気を、このチャートは静かに記録しているように思える。

TOP10を見渡すと、当時の音楽シーンの多様性がよく表れている。2位のセレステはUKの新進アーティストとして評価を高めていた時期で、ジャジーで温かみのある声質が印象的だった。3位のザ・1975は、インディーロックの文脈から独自のポップセンスを発揮し続けるバンドとして注目されていた。4位にはOfficial髭男dismの「I LOVE…」がランクインしており、邦楽勢が海外の旬なアーティストたちと同じ土俵で肩を並べていたことも興味深い。当時の髭男はブレイクの勢いをそのまま持続させていた時期で、洋楽リスナーの多いこの番組のチャートに食い込んでいたこと自体が、彼らの支持の広がりを物語っている。

5位のビリー・アイリッシュ「bad guy」は、前年から続くロングヒットとして依然存在感を放っていた。ダークでミニマルなサウンドは当時の若い世代の感覚を象徴するものであり、この曲がヒットチャートに長く残り続けたこと自体が、2010年代後半から2020年にかけての音楽の変化を示していたと言える。7位にはテイラー・スウィフトの「Only the Young」がランクイン。これはドキュメンタリー映画『Miss Americana』のために書かれた楽曲で、テイラー自身のアーティストとしての立場や社会的な発言が以前より前面に出てきていた時期の一曲だった。8位にはニガミ17才の「幽霊であるし」が入り、邦楽インディーシーンの独特な感性がこの週のチャートにも刻まれている。9位のセレーナ・ゴメスは「Rare」でカムバックを果たし、10位のデュア・リパ「Physical」は、後にディスコ・ポップの再評価を先導することになるアルバム『Future Nostalgia』の先行曲として、この時点ではまだその全貌が明かされていなかった。

振り返ってみると、この週のTOP10は洋楽・邦楽、ベテラン・新人、メジャー・インディーが自然に混在しており、まさに2020年冬という一つの時代の空気をそのまま切り取ったような並びだった。アリシア・キーズという実力派が1位に立ち、その周囲を次世代のアーティストたちが取り囲む構図は、音楽シーンが世代交代しながらも成熟を続けていたことを象徴していたのではないだろうか。

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2020年2月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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