TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(1990年9月16日放送)

TOKIO HOT 100 1990-09-16 放送回ランキング ランキング

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1990年9月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(1990年9月16日放送回)。

この週の音楽シーン

1990年9月16日放送の「TOKIO HOT 100」を振り返ると、1位に輝いたのはデュラン・デュランの「VIOLENCE OF SUMMER」だった。80年代前半にニュー・ロマンティックの旗手として一世を風靡した彼らは、この時期ベスト盤『DECADE』をリリースし、そこに新曲として収められたのがこの曲である。80年代を代表するバンドが、10年の総括となる作品の中であえて新しいサウンドを提示し、90年代への移行を印としてリスナーに示した点が興味深い。ダンサブルなビートとロック的な骨格を併せ持つこの曲は、80年代の煌びやかさを引きずりながらも、次の時代への足がかりを探るような過渡期の空気をまとっていた。

2位にはプリンスの「THIEVES IN THE TEMPLE」がランクイン。自身が製作総指揮を務めた映画『グラフィティ・ブリッジ』に連なる楽曲で、ファンク・ミニマリズムとゴシックな重厚さを同居させた実験性の高いトラックだった。80年代を駆け抜けたスーパースターが、90年代に入ってなお創作の手を緩めない姿勢を見せていたことがうかがえる。3位のサザンオールスターズ「真夏の果実」は、邦楽勢としてこの週の洋楽中心のチャートに割って入った一曲で、季節の終わりを感じさせるメロディが、9月半ばという放送時期にもよく馴染んでいた。日本のリスナーにとって、洋楽と邦楽が同じ土俵で鳴らされること自体が、当時のFM都市型ラジオならではの豊かさを物語っている。

4位のジョージ・マイケルは「PRAYING FOR TIME」で、アルバム『Listen Without Prejudice Vol.1』からの一曲。ワム!時代の華やかさから一転し、内省的で社会性を帯びた歌詞世界とシンプルなアレンジに転じたこの時期の彼の作風は、アイドル的人気から一人のアーティストとしての評価へと軸足を移そうとする姿勢の表れだった。5位のニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックはまさにその対極、ティーンエイジャーを中心に熱狂的な支持を集めていたグループで、「TONIGHT」はそうした王道アイドルポップの魅力を体現している。6位のシリエは北欧出身のシンガーで、当時のJ-WAVEらしい選曲の幅広さを感じさせる存在だ。

7位には、この年にデビューしたマライア・キャリーの「VISION OF LOVE」がランクイン。圧倒的な声域とゴスペル由来の表現力で瞬く間に注目を集めた彼女は、まさにこの時期からスターダムへの階段を上り始めていた。8位のアニタ・ベイカーはジャズ・ヴォーカルの素養を感じさせる歌唱で大人のR&Bを聴かせ、9位のウィルソン・フィリップスは美しいコーラスワークで人気を博したグループとして名を連ねている。10位のネヴィル・ブラザーズはニューオーリンズの音楽的血脈を体現するベテラン集団で、渋みのある演奏が並みいるポップスの中で異彩を放っていた。

こうして並べてみると、この週のトップ10は80年代からの実力者たちの新章と、90年代を担う新星たちの台頭が交錯する、まさに時代の分岐点を映し出す顔ぶれだったと言える。ロック、ファンク、ポップ、邦楽、R&B、ルーツ・ミュージックまでを一つのチャートに同居させるバランス感覚こそ、開局間もないJ-WAVEが目指した都市型ラジオの理想像だったのではないだろうか。

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1990年9月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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