TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2010年5月16日放送)

TOKIO HOT 100 2010-05-16 放送回ランキング ランキング

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2010年5月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2010年5月16日放送回)。

この週の音楽シーン

2010年5月16日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、B.o.B feat. ブルーノ・マーズの「Nothin’ on You」だった。当時のB.o.Bはジョージア州デケイター出身のラッパーとして頭角を現しつつある新人で、この曲は彼のメジャーデビューアルバムからの先行シングルとして世界中のチャートを席巻していた時期にあたる。何より耳を引いたのは、フックを歌うブルーノ・マーズの存在感だ。彼自身はまだソロデビュー前で、この時期は裏方のソングライター・フィーチャリングシンガーとして名前が知られ始めた段階だった。甘く伸びやかなメロディと、どこか懐かしいドゥーワップやモータウンを彷彿とさせる歌い回しが、当時のヒップホップ/R&Bシーンに新しい風を吹き込んでいたことを、この1位という結果が象徴している。

2010年前後は、ラップとポップスのフィーチャリング文化がますます密接になり、ラッパーの楽曲にシンガーがフックで参加するスタイルが一つの定型として定着していった時期だ。TOP10を見渡しても、2位にはレディー・ガガとビヨンセが共演した「Telephone」、3位にはジャスティン・ビーバーとルダクリスの「Baby」、4位にはアッシャーとウィル・アイ・アムの「OMG」がランクインしており、ジャンルを超えたコラボレーションが当たり前になっていた時代の空気が色濃く反映されている。ジャスティン・ビーバーはこの頃デビューしたばかりのティーンエイジャーで、YouTubeから発掘されたシンガーが本格的にチャートを賑わせ始めた最初期の象徴的存在でもあった。

国内に目を向けると、5位にはBUMP OF CHICKENの「HAPPY」、6位にはTHE BAWDIESの「KEEP YOU HAPPY」がランクインしている。BUMP OF CHICKENは2000年代からロックバンドとして支持を集め続け、この時期も安定した人気を誇っていた。一方THE BAWDIESは50年代のロックンロールやR&Bを現代に蘇らせるようなスタイルで、当時の若手バンドの中でも異彩を放っていた。さらに7位にはスガ シカオ、8位には斉藤和義といった、90年代から活躍するシンガーソングライターたちの楽曲が名を連ねており、新旧のアーティストが同じチャートの中で共存していた様子がうかがえる。9位のJASMINEはR&Bシンガーとして国内でも独自の存在感を放っていた時期で、10位のジョン・メイヤーはシンガーソングライターとギタリストとしての評価を確立しつつ、より内省的な作風へと向かっていた時期の楽曲だ。

こうして振り返ると、この週のTOP10は洋楽ではラップとポップスの融合、邦楽ではロックとシンガーソングライターの系譜が交差する、まさに過渡期らしいラインナップだったと言える。中でも1位の「Nothin’ on You」は、ブルーノ・マーズという才能が本格的にスポットライトを浴びる直前の輝きを捉えた一曲として、今聴き返しても当時の高揚感がよみがえってくる。

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2010年5月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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