TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2011年1月16日放送)

TOKIO HOT 100 2011-01-16 放送回ランキング ランキング

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2011年1月16日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2011年1月16日放送回)。

この週の音楽シーン

2011年1月16日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、マイケル・ジャクソンの「BEHIND THE MASK」だった。2009年6月に世を去った彼の遺したセッションテープを元に制作されたポストヒューマス・アルバム『Michael』からのシングルで、この時期のチャートにはまだ「マイケルロス」の余韻と、彼の音楽的遺産を再評価しようとする空気が色濃く漂っていた。この曲自体は1970年代末、坂本龍一が関わったセッションに端を発するとされ、後にYMOがセルフカバーし、さらにエリック・クラプトンがカバーするなど、複数のミュージシャンの手を経て育てられてきた楽曲として知られる。マイケル自身のバージョンがようやく日の目を見たという事実そのものが、当時のリスナーにとって一種の「答え合わせ」のような感慨を伴っていたはずだ。

2位のクリスティーナ・アギレラ「EXPRESS」は、映画『バーレスク』の劇中曲。彼女がショーガール役を演じたこの作品は、往年のミュージカル映画へのオマージュに満ち、女性シンガーのパワーボーカルを前面に押し出す作りが特徴的だった。3位のいきものがかり「ありがとう」は、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』の主題歌として茶の間に浸透し、J-POPのメロディーメイカーとしての彼らの地位を確固たるものにした一曲。4位のMr.Childrenは「擬態」で、アルバム『SENSE』に連なる内省的な作風を提示していた。

6位にはBUMP OF CHICKENの「宇宙飛行士への手紙」がランクイン。壮大な比喩とバンドサウンドの緊張感が同居する楽曲で、彼らのファン層の厚さを感じさせる存在感を放っていた。7位のブラック・アイド・ピーズ「THE TIME(DIRTY BIT)」は、映画『ダーティ・ダンシング』の名フレーズとメロディをサンプリングしたダンスミュージックで、当時の洋楽チャートを席巻していたエレクトロ・ポップの潮流を象徴する一曲だった。8位のブルーノ・マーズ「MARRY YOU」も同時期にブレイク中だった彼の代表曲のひとつで、シンプルなラブソングながら結婚式の定番曲として今なお愛され続けている。

10位のGLEE CASTによる「DON’T STOP BELIEVIN’」も見逃せない。もともとジャーニーが1981年に世に送り出したロックの金字塔だが、当時大ブームとなっていた米ドラマ『Glee/グリー』が劇中でカバーしたことにより、世代を超えて再びヒットチャートに舞い戻ってきた。ドラマ発のカバーソングがオリジナルアーティストと肩を並べてラジオチャートに登場する現象は、まさにこの時代ならではの音楽消費のかたちだったと言える。

2011年1月というタイミングは、まだ東日本大震災前の、ある意味で「最後の平時」だった。配信サービスが着実に浸透し、テレビドラマや映画とタイアップした楽曲が国境を越えて行き来する一方で、いきものがかりや土岐麻子(9位「GIFT~あなたはマドンナ~」)のような邦楽アーティストも独自の存在感を放っていた。マイケル・ジャクソンという不世出のスターの「未完の遺産」が1位に輝いたこの週は、音楽が世代や国境、そして生死さえも超えて聴き継がれていくものであることを、静かに物語っていたのではないだろうか。

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2011年1月16日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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