TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2011年3月27日放送)

TOKIO HOT 100 2011-03-27 放送回ランキング ランキング

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2011年3月27日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2011年3月27日放送回)。

この週の音楽シーン

2011年3月27日というこの週の放送は、東日本大震災の発生からまだ二週間ほどしか経っていない時期にあたる。テレビもラジオもCMが自粛され、街灯や照明が抑えられた薄暗い夜が続いていたあの頃、音楽メディアやチャート番組がどんな顔つきで音を届けるかは、聴き手にとっても発信側にとっても難しい選択だったはずだ。そうした空気のなかで1位に立っていたのが、レディー・ガガの「BORN THIS WAY」だったというのは、今振り返ると象徴的に思える。

「BORN THIS WAY」は、ありのままの自分を肯定するというメッセージを、ダンスミュージックの高揚感に乗せて放った一曲だ。ゲイ・アンセムとしての側面が強く語られることが多いが、それだけにとどまらず、性別も出自も関係なく「生まれたままでいい」と歌うその普遍性が、世界中のさまざまなリスナーに届いた。レディー・ガガはこの時期、単なるポップスターを超えて一種のムーブメントの中心にいたアーティストであり、奇抜なビジュアルの裏にある強いメッセージ性が、多くの支持を集めていた。震災直後の重苦しい空気のなかで、この曲の持つ力強い肯定のメッセージが1位として鳴っていたことには、偶然以上の意味を感じずにはいられない。

TOP10全体を見渡すと、洋楽と邦楽が拮抗しながら並んでいるのがこの時代らしい。3位にはアヴリル・ラヴィーンの「WHAT THE HELL」がランクインしており、こちらも突き抜けるような開放感を持つロックナンバーで、ガガとはまた違うベクトルでの解放感を提示していた。9位のビーディ・アイは、オアシスのノエル・ギャラガーを除くメンバーが結成したバンドであり、UKロックのファンにとっては当時大きな話題だった。オアシス以後のブリットロックの系譜が、形を変えて生き続けていることを示す一曲だ。

邦楽勢に目を向けると、EXILEの「EACH OTHER’S WAY~旅の途中~」が2位に入っており、国民的グループとしての存在感を発揮している。RADWIMPSの「君と羊と青」、星野源の「くだらないの中に」、サカナクションの「ルーキー」といった顔ぶれは、当時のJ-POP/オルタナティブロックシーンの層の厚さを物語っている。特に星野源とサカナクションは、この後何年もかけて日本の音楽シーンの中心に近づいていくアーティストであり、まだそこに至る手前の時期の楽曲がこうして並んでいるのを見ると、時の流れを感じさせられる。ケツメイシの「出会いは成長の種」、SUPERFLYの「SUNSHINE SUNSHINE」、高橋優の「福笑い」も、それぞれのフィールドで確かな存在感を放っていた曲たちだ。

あの春、多くの人が音楽に何を求めていたかは一様には語れない。慰めを求めた人もいれば、日常を取り戻すための普段通りの音を求めた人もいただろう。そんな複雑な心情が渦巻くタイミングで、「生まれたままの自分でいい」と歌う曲が1位に輝いていたという事実は、当時のリスナーの選択を映す鏡のようにも見える。チャートという記録は淡々と数字を並べるだけのものだが、こうして時を経て振り返ると、その背後にあった時代の手触りが不思議と立ち上がってくる。2011年3月27日のTOP10は、まさにそうした瞬間を切り取った一枚の写真のような週だったと言えるだろう。

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2011年3月27日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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