TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2013年2月24日放送)

TOKIO HOT 100 2013-02-24 放送回ランキング ランキング

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2013年2月24日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2013年2月24日放送回)。

この週の音楽シーン

2013年2月24日放送の「TOKIO HOT 100」で1位に輝いたのは、サカナクションの「ミュージック」だった。山口一郎を中心とするこのバンドは、エレクトロニックなビート感覚とロックバンドとしての生々しいアンサンブルを両立させることを一貫して追求してきた存在で、「ミュージック」はまさにその方法論が結実した一曲だったと言える。反復するシンセのフレーズと生ドラムの質感が絡み合い、聴く者を踊らせながらも思索させるような不思議な浮遊感を生み出していた。邦楽ロックバンドがダンスミュージックのフォーマットを自然に取り込み、それでいて安易な折衷に陥らない緊張感を保っていた点に、当時のサカナクションの充実ぶりが表れていたように思う。フェスシーンでもクラブシーンでも支持を集めていたのは、こうした越境的な音楽性ゆえだった。

この週のTOP10を見渡すと、洋楽と邦楽が拮抗しながら並んでいる構成そのものが、当時の「TOKIO HOT 100」らしい風景だったと言える。2位にはワン・ダイレクションの「KISS YOU」が入り、世界的なボーイズグループ人気が日本のチャートにも直接反映されていたことがわかる。3位のブルーノ・マーズ「YOUNG GIRLS」、8位のジャスティン・ティンバーレイク feat. JAY-Zによる「SUIT AND TIE」は、いずれもソウルやファンクの語法を現代的なポップスに落とし込むアーティストたちで、この時期のUSポップスがブラックミュージックのルーツへの回帰を志向していたことをうかがわせる。4位にはデスティニーズ・チャイルドの「NUCLEAR」が名を連ねており、ビヨンセを擁したグループの活動が改めて注目を集めていた時期でもあった。

邦楽勢では、6位に秦基博の「GIRL」、9位にAIの「VOICE」がランクインしており、日本人シンガーソングライターやR&Bシンガーが確かな存在感を放っていたことがわかる。5位のFPM feat. 細美武士による「I WAS IN LOVE」は、フリー・ソウルやレアグルーヴの文脈を持つ田中知之のプロジェクトに、ロックバンドのボーカリストが客演するという組み合わせ自体が、ジャンルを横断する当時のクロスオーバー感覚を象徴していた。こうした邦楽同士、あるいは邦楽と洋楽アーティストのコラボレーションが違和感なく共存していたのも、この時代の音楽シーンの柔軟さを物語っている。

7位のfun. feat.ジャネール・モネイ「WE ARE YOUNG」は、前年から続くヒットの余韻を保ちながら、インディー出身のバンドがメインストリームで大きな成功を収めるという当時の潮流を体現していた曲だ。10位のローラ・マーヴュラ「GREEN GARDEN」は、ゴスペルやジャズの素養を感じさせる新人シンガーとして、これから本格的なブレイクを期待されていた存在であり、こうした新しい才能が上位に食い込んでくるところにもチャートの懐の深さが表れている。

全体を振り返ると、この週のTOP10は、国内バンドの意欲作が首位に立ちながら、世界のポップス最前線の動きも同時に映し出すという、当時のラジオチャートならではのバランス感覚が色濃く出た一週だったと言える。ジャンルも国籍も異なる楽曲が同じ土俵で聴かれていたという事実は、今振り返ってみると、音楽の消費のされ方が大きく変わる直前の、豊かで自由な時代の空気を伝えているように感じられる。

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2013年2月24日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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