TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2013年3月3日放送)

TOKIO HOT 100 2013-03-03 放送回ランキング ランキング

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2013年3月3日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2013年3月3日放送回)。

この週の音楽シーン

2013年3月3日の「TOKIO HOT 100」で首位に立ったのは、ワン・ダイレクションの「KISS YOU」だった。2010年にイギリスのオーディション番組から誕生した5人組は、前年のアメリカ本格進出を経てこの時期には世界的なティーンズ・アイコンへと駆け上がっており、「KISS YOU」はその勢いを象徴する一曲だった。60〜70年代のガールズポップやドゥーワップを思わせる軽快なコーラスワークと、隙のないポップ・プロダクションが同居したこの曲は、当時のアイドル・ポップが単なるキャッチーさだけでなく、ソングライティングとサウンドの完成度でも勝負していた時代の空気をよく伝えている。

2位にはブルーノ・マーズの「YOUNG GIRLS」がランクイン。前作「アンコンディショナリー」で見せたロマンティックな一面から一転、ファンクとソウルの要素を大胆に取り入れたこの曲は、当時のブルーノが単なるヒットメーカーではなく、ジャンル横断的な音楽性を持つアーティストであることを印象づけていた。同時期、fun.の「WE ARE YOUNG」もTOP10に名を連ねており、インディー・ロック出身のバンドがメインストリームで存在感を放っていた頃の空気を思い出させる。彼らは前年のグラミー賞で最優秀新人賞を獲得しており、その勢いがまだ色濃く残っていた時期でもある。5位のデスティニーズ・チャイルドの「NUCLEAR」も見逃せない。解散後もビヨンセの活躍が続く中、グループとしての新曲がチャートに顔を出すこと自体が話題性を持っていた時代だった。

邦楽勢に目を向けると、3位にサカナクションの「ミュージック」が入っている。エレクトロニックなアプローチと歌謡的なメロディを融合させる彼らのスタイルは、この時期すでに日本の音楽シーンで独自のポジションを確立しつつあり、洋楽と並んで違和感なくチャートインしている様子から、リスナー層の広がりがうかがえる。6位のFPMこと Fantastic Plastic Machine と細美武士のコラボレーション「I WAS IN LOVE」は、クラブミュージックとロックの境界を軽やかに越える一曲で、ジャンルの垣根を意識させないミクスチャー感覚が当時のシーンの柔軟さを物語っている。

7位にはMISIAの「つつみ込むように・・・」の15周年ヴァージョンがランクイン。90年代末に発表されたバラードの名曲がアニバーサリーとして再び聴かれていたことは、名曲が世代を超えて愛され続ける力を示している。8位のAI「VOICE」も、R&Bシンガーとして長くシーンを牽引してきた彼女の表現力の確かさを感じさせる一曲だ。9位には当時イギリスで新人注目株だったローラ・マヴーラの「GREEN GARDEN」が入り、ゴスペルやソウルのルーツを感じさせる独特の声とアレンジが、洋楽ファンの間で話題になっていたことを思い出させる。そして10位のRIP SLYMEの「RUN WITH…」は、日本語ラップシーンのベテラン勢が変わらぬグルーヴ感を提示していたことを物語る一曲だ。

洋楽ポップの勢いと、邦楽のロック・R&B・ヒップホップが並列にひしめくこの週のTOP10は、ジャンルやルーツの違いを超えてリスナーが自由に音楽を選び取っていた2013年という時代の縮図のようにも見える。ワン・ダイレクションを筆頭に、ポップミュージックが持つ普遍的な高揚感を、あらためて感じさせてくれる一週間だった。

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2013年3月3日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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