TOKIO HOT 100 ランキングアーカイブ(2014年8月3日放送)

TOKIO HOT 100 2014-08-03 放送回ランキング ランキング

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2014年8月3日放送の J-WAVE「TOKIO HOT 100」を振り返る回顧コラムです。当時のチャート上位曲を手がかりに、その週の音楽シーンを読み解きます。

本サイトは非公式のファンサイトです。チャートデータの出典:J-WAVE「TOKIO HOT 100」(2014年8月3日放送回)。

この週の音楽シーン

2014年8月3日という日付を眺めるだけで、あの夏の空気がよみがえってくる。J-WAVEの「TOKIO HOT 100」でこの週1位に輝いたのは、カルヴィン・ハリスの「SUMMER」だった。スコットランド出身のこのプロデューサーは、すでに世界のダンスミュージック・シーンにおいて別格の存在になっていた時期で、「SUMMER」はその名の通り、真夏の陽射しをそのまま音にしたような一曲だった。シンプルなシンセのフレーズと、ダンスフロアだけでなく街中でも自然に体が揺れてしまうようなビート構成は、まさに彼の真骨頂と言える。

2014年という年は、EDMというジャンルが一過性のブームを超えて、ポップミュージックの主流構造そのものに組み込まれていった転換点だったと言えるだろう。カルヴィン・ハリスに限らず、この週のトップ10を見渡しても、その空気を感じ取ることができる。10位に入ったアリアナ・グランデとゼッドの「BREAK FREE」も、EDMのビルドアップとポップな歌唱を融合させた典型的な楽曲で、当時のヒットチャートがいかにダンスミュージックの語彙に染まっていたかを物語っている。

一方で、このチャートの面白さは、そうした潮流と全く違う温度の曲が同居していたことだ。2位のジェイソン・ムラーズ「LOVE SOMEONE」は、彼らしい素朴でオーガニックなソングライティングが光る一曲で、打ち込みのビートが支配する中にあって、ギター一本の温かみを思い出させてくれる存在だった。また4位には、故マイケル・ジャクソンの未発表音源をもとに制作された「LOVE NEVER FELT SO GOOD」がランクインしている。この年は彼の没後5年というタイミングで、未発表曲を現代のプロダクションで蘇らせるプロジェクトが話題を呼んでおり、時を超えて新曲としてチャートに戻ってくるという出来事自体が、ポップミュージック史における一つの奇跡のように感じられた。

日本勢の存在感も見逃せない。3位にランクインしたゲスの極み乙女。「猟奇的なキスを私にして」は、川谷絵音というソングライターの捻れたメロディセンスと文学的な言葉選びが、当時の若いリスナーたちに新鮮な衝撃を与えていた楽曲だ。ロックバンドでありながらポップスとしての強度も兼ね備えたこの曲は、後に彼が手がけることになる数々のヒット曲の予兆を感じさせるものでもあった。7位のスキマスイッチ、9位のケツメイシといった、すでに国内で確固たる地位を築いていたアーティストたちの楽曲が並ぶあたりにも、洋楽と邦楽が自然に混ざり合う「TOKIO HOT 100」らしいバランス感覚が表れている。

5位のMAGIC!「RUDE」は、レゲエのリズムをポップスに落とし込んだ楽曲として、この年最大級のヒットの一つになった曲だ。EDM一色に見える2014年の夏にあって、こうしたレゲエ・フレイバーの楽曲がヒットしていたことも、当時の音楽シーンの多層性を示している。8位のベースメント・ジャックスや6位のアヌーシュカといった、ダンスミュージックの文脈でも少し変わり種の楽曲が食い込んでいるあたりも、単純な流行の後追いではないこの番組らしいセレクトだったと言えるだろう。

改めてこの週のトップ10を振り返ると、EDMの熱狂、アコースティックな温もり、故人へのオマージュ、そして日本のバンドやヒップホップグループの個性がひとつのチャートの中に共存していたことがわかる。カルヴィン・ハリスの「SUMMER」が1位に立っていたこの週は、まさに2014年の夏という季節そのものを凝縮したような、多様性に満ちたスナップショットだったのではないだろうか。

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2014年8月3日付 TOP10(出典:J-WAVE TOKIO HOT 100)

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